眼瞼下垂手術のダウンタイムを短くするために「必ず!!」注意すべきこと。

眼瞼下垂手術のダウンタイムを短くするために、生活上で気をつけること
今回のブログ記事では、絶対に腫れが避けられない眼瞼下垂手術でのダウンタイムにおける注意点を説明します。
先ず、「普通の生活を行って支障がなくなるまでの期間」、つまり「ダウンタイム」と呼ばれる時期の定義についてをお知りになりたい方は、眼瞼下垂手術のダウンタイムのブログ記事をご参考ください。

眼瞼下垂症手術後、元の生活に戻れるまでの期間をダウンタイムと言います。眼瞼下垂手術には、様々な手術方法がありますが、ダウンタイムの長さがことなっております。各手術の術後の経過について、説明をしてみました。
そして、当ブログでは、これまでに眼瞼下垂の治療法としてまぶたの切開を伴う
の4種類の手術について紹介してしましたが、
ダウンタイムについては、これらの手術はいずれについても結局は切開法ですので、手術後翌日が一番強い腫れのピークとなります。
なによりも、この時期はまずは安静にし、なるべく血流を良くしないことが腫れを早く引かせるポイントとなります。
加えて、冷却することが非常に大事になります。
一般的には、保冷剤をガーゼで包んで、傷のところを低音やけどに気をつけながら、順次冷やすと良いのですが、当院では、高田院長も開発に携わった専用の>>アイスマスク(メオアイス)を購入いただいて、それで冷やすようにしていただいております。
保冷剤で冷やすよりも、冷却効率が良いよいので、ダウンタイムが短くなりますので、出来るだけご購入して利用していただくと良いと思います。


こちらのブログ記事でも、眼瞼下垂手術のダウンタイムを題材として、絶対に腫れが避けられない眼瞼下垂手術でのダウンタイムにおける注意点を説明しておりますので、合わせてお読みください。
手術後の生活上の注意
前述のように手術後は安静が基本ですが、手術後の生活についての一般的な注意点をご説明しましょう。
完全に赤みが引くまでは、原則、傷口を少しでも刺激することを避けることが非常に重要です。
洗顔・洗髪で傷を濡らさないこと
洗顔・洗髪など、まぶたの手術跡を水に濡らす可能性がある行為は、抜糸するまではできるだけ、避けましょう。
洗顔は、抜糸までは、絶対に濡らせません。
抜糸して1週間ぐらいしてからは指の腹で軽く洗う程度にとどめてください。
特に、洗髪については、シャンプーハットないしは、水中眼鏡を使用すると良いと思いますし、ドライシャンプーという選択もあります。
また、自身で洗うのが不安な方は美容室にお願いすると良いと思います。

湯船には浸からずシャワーが基本
湯船で身体を温めると血行がよくなりすぎて、腫れがひどくなる場合があります。
したがって、手術当日は、お風呂に入らず、翌日から抜糸までは、お風呂に入っても湯船に浸からず、ぬるめのシャワーを顔を避けてサッと浴びる程度にしましょう。

運動は抜糸してから1週間以降から徐々に
ウォーキングやジョギング、筋力トレなどの運動は運動は抜糸してから1週間以降から、徐々に再開しましょう。
約1ヵ月後には、特に問題なく激しい運動ができるようになります。

コンタクトレンズは術後1ヶ月後から徐々に
コンタクトレンズは手術1か月後から状態により使えますが、装着中に皮膚に負担が加わることや、装着時に上まぶたの皮膚を引っ張るのは、糸がゆるむ原因となる可能性があります。
傷跡に負担をかけないよう、できれば傷跡の赤みが消えるまではコンタクトレンズを控えた方がいいでしょう。

アイメイクは術後1か月後経ってから
抜糸は、およそ手術後、約10日~14日で行います。
アイメイクは、状況により術後1ヶ月後からは可能となっていきますが、
できれば、完全に傷が治るまでは控えた方が良いと言えます。
傷口以外の部分のおいての基礎化粧品(化粧水・乳液)・ファンデーションなどは抜糸後から大丈夫です。
強い腫れも、ほぼ1週間で引くので、眼鏡をすれば、腫れはそれほど目立たなくできることが多いです。

眼瞼下垂症手術後の仕事復帰について

手術を受けたことが知られたくない方の場合は、1週間くらいの休暇を取って手術をすれば余裕があるのかもしれませんが、なかなか、そのような時間を作るために、仕事や学校を休むのは難しいと思います。
そこで、あえて手術を受けることを会社に相談してみては如何でしょうか?
保険適応のある眼瞼下垂症手術ですので、自由診療として美容外科等で手術を受けたような負い目を感じることはなく、あくまで、眼瞼下垂症の治療のため、眼科で、まぶたの手術を受けたと会社や同僚、取引先等に敢えて公表することで、意外に、術後の過ごし方へのストレスは格段に減ると思います。
眼瞼下垂症ということの説明が難しかったり、面倒であれば、逆さ睫毛と言っても差し支えないと思います。
実際に、当院で手術を受けられた方の大部分の方が、抜糸前で仮に目元に糸がついているような状態でも、手術翌日から会社や学校に行っておられます。
さらには、太めのフレームの眼鏡でかければ、意外にも気付かれないという声も聞きます。
つまり、激しい運動は抜糸して傷が落ち着くまでは避けてほしいですが、デスクワークに準じた仕事や勉強はすぐに行えます。
したがって、ダウンタイム期間は、この記事にある注意点を参考にして頂ければ、働きながらでも十分、眼瞼下垂症手術のダウンタイムをストレスフリーに過ごすことはできるといえます。
当院では、術後のダウンタイムを最大限減らしたオリジナル眼瞼下垂症手術を行っております。
眼瞼下垂手術のダウンタイムをさらに短くするために、当院で工夫していること。

「普通の生活を行って支障がなくなるまでの期間」、つまり「ダウンタイム」の時期での生活上の注意点について、前項では説明させていただきました。
次に、腫れるのが当たり前だと考えられている眼瞼下垂手術でも、ダウンタイムを最小限にするための眼科形成外科医ならではの工夫について説明します。
先に説明した通り、術後早期(数日)は、しっかりと冷却を行いつつ安静にし、なるべく血流を良くしないことが腫れを早く引かせる基本的なベースとなります。
当然、これは患者さんご本人が、先に述べさせていただいた生活上のルールを参考にして過ごして頂ければ、コントロールできる部分だと思います。
結局は、術後のダウンタイムを短くするためには、短くなることをどんどん積み上げていく作業に他なりません。
きちんと内服をしよう!!基本的なことだけど、意外にできてない人が多い
当院としては、先ず、術後の内服をキチンとすることが重要だと考えております。
当たり前かもしれませんが、医師は、意味のない薬剤は処方しないようにしております。
保険診療の場合、標準化治療の原則に従って、効果のない薬剤の処方は禁止されているからです。
特に、手術後の管理において、ダウンタイムを短くするための薬剤を処方しております。
せっかく、ダウンタイムを短くする効果のある処方薬を使用しないのは勿体ないことだと思います。
当院で手術を受けられた方でも、経過が平均よりも悪い方というのは、やはり、生活の注意点が守れてないこともありますが、内服をキチンとされてないケースにも多いように思います。
当院では、術後の内服薬は概ね、①消炎鎮痛剤 ②抗生剤 ③ケロイド(瘢痕)防止剤の3種類を指示させて頂いております。
消炎鎮痛剤

消炎鎮痛剤とは、いわゆる痛み止めで、術後の痛みを和らげる作用があります。
痛みを感じると、血圧が上昇します。
結果として、手術の創部の内出血に繋がりますので、痛みを抑えることは非常に意味があります。
加えて、非常に大事なことですが、痛み止めには、腫れを抑える作用があります。
つまり、消炎鎮痛剤の”消炎”という部分の役割です。
傷というのは、初期の腫れを如何に少なくするか?で非常にダウンタイムの長さに繋がります。
つまり、初期の炎症・腫れを抑えることで、経過が良くなり、最終的にダウンタイムが短く出来ます。
したがって、痛みはなかったとしても、腫れを抑える目的として、消炎鎮痛剤を内服することは非常に大事だと言えます。
抗生剤

眼瞼下垂手術において、傷口の感染対策として抗生剤の内服は非常に大事だと考えております。
やはり、黄色ブドウ球菌などの細菌感染を起こすと、傷跡はひどくなり、治りも遷延(せんえん)化いたしますので、予防的に飲むことは非常に大事となります。
リザベン(トラニラスト)
トランサミン(トラネキサム酸)

ケロイド(瘢痕)防止ですが、トランサミン(トラネキサム酸)、リザベン(トラニラスト)などがあります。
眼瞼については、ケロイドになることは有り得ないという記述をされていることがありますが、当院としては、ケロイドになり得ると考えております。
赤くミミズ腫れのような傷跡は、一種のケロイドといえます。
ケロイドは、瘢痕組織が過剰に増殖した状態となりますが、手術の傷跡は、少なからず瘢痕組織となります。
結果として、綺麗な傷というのは、この瘢痕組織が少ない傷と言えます。
まず、トランサミン(トラネキサム酸)は、体内の炎症に関与するプラスミンの働きをおさえるはたらきがあり、組織の炎症を鎮めるなど抗炎症効果や抗出血・抗アレルギー作用を期待することができます。
主に、傷の赤みを減らす目的で飲んでいただいております。
そして、リザベン(トラニラスト)ですが、現在唯一国内で保険適応があり処方されている肥厚性瘢痕、ケロイドに対する治療薬です。
さらには、このリザベンは抗アレルギー薬でもあり、反応性に増える皮膚線維細胞の増殖を抑える効果があるとともに、傷の赤みやかゆみなどを軽減させる効果があります。
キズケアの新常識:傷口を清潔に、ウェットに保とう(モイストヒーリング)

最近では、傷口を綺麗に治すには、湿潤療法(モイストヒーリング)を行うことが常識となっております。
それは、傷口を体液で覆われた環境(湿潤環境)で維持することで、キズを修復する因子が活発に働いて、表皮の再生が促進され、キズが早くきれいに治ります。
私が子供の頃は、傷は濡らしていけない・・・出来るだけ乾かし、カサブタを早く作ることが大事だと言われていましたが・・・・。
今では、薬局で販売されている絆創膏も・・・高性能なものとなり、この湿潤療法を手軽に行えるようになってきました。
しかしながら、眉下切開術を除き、通常の眼瞼下垂症は眼瞼に切開を行う形になる関係上、こういった高性能被覆材が使用できません。
その代わりとして、当院では、抗生剤配合のステロイド眼軟膏を使用し、傷口を抜糸までウェットな状態(湿潤状態)に保っていただくようにしております。
つまり、傷口を湿潤環境に維持することで、キズの修復能力の働きを抑えるカサブタを防ぎ、キズを修復する因子が活発に働いて、表皮の再生が促進され、キズが早くきれいに治ります。
ただし、眼軟膏は、瞼(まぶた)の際に塗ると、目の中に入り、視界がボヤけてしまうという問題点もありますので、ご使用にあたっては、適度に塗っていくようにしてください。
まとめ

ダウンタイムという言葉の定義については、非常に基準がありまいな部分があります。
傷が治るといっても、ぱっと見では、わからない程度に腫れが引いている状態から、目を閉じた状態で、じっと見ても傷口が全くわからない状態まで様々です。
他施設での手術経過は様々で一概に言えませんが、当院での手術経過の場合は、ほぼ抜糸を行う頃(概ね2週間)には、メガネを掛けていれば、気付かれないと仰ってくださる方が多いです。
さらには、1〜3ヶ月経てば、メガネがなくても、ほぼ気付かれない。そして、3ヶ月経つと、目をつぶった状態でも、人には分からない程度にはなってると仰ってくれます。
当院では、眼瞼下垂症手術を受けたことを後悔されることがないためにも、最大限ダウンタイムが少なくなるように、工夫に工夫を重ねております。
そして、今現在でも、新しい工夫を取り入れております。
結果として、とある美容サイトで、患者さんが自らの手術経過を上げてくださっているようで、そのダウンタイムの少なさから、当院の眼瞼下垂症手術を選んで下さって、お問い合わせしてくださる方もいらっしゃいます。
他にも、他院で埋没法による眼瞼下垂症や二重手術を受けられたものの、結果が出ず、当院にて修正手術を行った患者さまが、前回の手術よりも腫れてない・・・切開手術なのに、埋没よりも腫れないってことがあるんですねと言ってくださることも多くあります。
当院としては、結局、いかに術者がダウンタイムを短いものにしようとする気持ちを持っているのか?ということが一番大事だと思います。
ダウンタイムの長さを規定する大事な要素は、手術内容が70%、術後の管理内容が30%だと経験上言えるからです。
ここで、説明しておりませんが、皮膚を切開するにしても、金属メスで行うのか?あるいは、CO2レーザーで行うのか?はたまた、電気メスで行うのか? さらには、当院のように高周波(ラジオ波)メスで行うのか? で全く経過が異なるものとなります。
そういったことについても、また、ブログで記事にしてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

当院では、膨大な手術経験を重ねる中で、より安定した結果が出せるオリジナルの眼瞼下垂手術理論・手技を用いて眼瞼下垂手術を行っております。
眼瞼下垂手術に興味がある方は、こちらのリンクを参考にいてください。