眼瞼下垂の基礎知識

眼瞼下垂手術における手術方法別でのダウンタイム の違いについて教えます!!

髙田 尚忠

ダウンタイムについて

基本的なこととして、手術してから回復するまでの期間を「ダウンタイム」と呼びます。

いわば「普通の生活を送って支障がなくなるまでの期間」を指しますが、このダウンタイムのことを考えずに治療を受けてしまうと、治療後に予定していたスケジュールに支障が出てしまうこともありますので注意が必要です。

眼瞼下垂はまぶたを手術することになりますが、まぶたの皮膚は、スキンケアの方法が話題となるほど繊細な顔の皮膚のなかでも、最もデリケートと言われているぐらいです。

そのデリケートさは、頬の皮膚に比べて、3分の1ともいわれ、実は、体の中で一番薄い皮膚と言われているぐらい薄いことからも分かると思います。

虫に刺されても腫れるほどですので、当然、切開を伴う眼瞼下垂の手術を行えば、「腫れ」は避けることができません。

当院の眼瞼下垂症ブログでは、眼瞼下垂の治療法としてまぶたの切開を伴う4種類の手術方法について、詳しく紹介しています。

  1. 「眼瞼挙筋腱膜前転術」
  2. 「眼瞼挙筋短縮術」
  3. 「前頭筋吊り上げ術」
  4. 「眉下切開術」

術後の経過には医師の技術や患者さんの体質によっても差が生じますが、一般的なダウンタイムの経過を説明いたします。

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当院での眼瞼下垂手術のダウンタイムについての記事は、こちらの記事を読んでみてください。

手術別のダウンタイム

一般的なダウンタイムについて眼瞼挙筋腱膜前転術から説明していきましょう。

(尚、一般的な施設での手術経過を想定しており、当院での手術経過とは、多少異なっておりますので、ご注意ください。)

眼瞼挙筋腱膜前転術のダウンタイム

一般的に、一番腫れるのは、手術翌日で、次に、手術翌々日です。

当院の場合、術中の止血操作に細心の注意を払っていることから、術後の瞼周囲の皮下出血、青タンなどはほとんど出ません。

そして、手術後10日間ほどは、患部がある程度腫れが続き、むくみも感じます。

また、この期間は涙や目やにの量が増えたり、逆にドライアイ気味になったりすることがあります。

痛みはないのですが、つっぱった感じや、かゆみもあります。手術中に毛細血管が傷つくと内出血が出ることがありますが、1~2週間かけて消えていきます。

ただ、内出血や感染症になった場合、腫れが長引くこともあります。

それを防止するための抗生剤の内服については、きちんと処方し、内服の指示は徹底しております。

抜糸は、通常は14日後に行います。

14日後の抜糸というのは、意外に長いのかもしれませんが、糸自体は、二重の奥に隠れますので、あまり目立ちません。

上手く、メガネのフレームで隠せば、より目立たないと考えております。

また、どうしても14日以下で抜糸すると、ちょっとしたことで傷が開く可能性もあり、パックリ開かないにしても、傷口が綺麗にならないケースが多いように考えております。 

抜糸後は、腫れが引くのも早まりますが、メイクは抜糸が済んで、最低1週間以上は空けてから行うのが無難です(まぶた以外のゾーンのメイクは大丈夫です)。

目立つほどの腫れは1~2週間で落ち着きますが、何となく腫れぼったい感覚や傷の赤みは2~3ヵ月くらい続く場合もあります。

この時期の赤みについては、内服が効果的で、当院では、トラネキサム酸、トラニラスト、ビタミンCなどの内服を行い、万全を尽くしております。

この時期に、まぶたの左右差が生じることがありますが、やはり手術後3ヵ月ほどでなくなることが多いです。

したがって、左右差の最終的な判断は、3ヶ月後の時点で行い、必要であれば、再手術により修正手術の計画を立てることとしております。

眼瞼挙筋腱膜短縮術のダウンタイム

手術後10日間ほど強い腫れが続き、内出血が出ることもあります。

この腫れは1〜2週間かけて消えていきますが、腫れがおよそ落ち着くまでには1ヵ月ほどかかります。

この期間は腫れにより、まぶたに左右差ができることもあります。

患部に痛みはありませんが、違和感やつっぱった感じ、かゆみがあることがあります。

眼瞼挙筋短縮法には「経皮法(けいひほう)」と「結膜法(けつまくほう)」がありますが、経皮法の場合は、手術後約1〜2週間後で抜糸を行います。しかし結膜法では抜糸は行いません。

前頭筋吊り上げ術のダウンタイム

前頭筋吊り上げ術は、これまで述べた2つの手術方法に比べ、手術後2〜3日から1週間は腫れが強く出るため、ダウンタイムも長めになる傾向があります。

抜糸は、手術後約10日~14日後に行います。

この後約1ヵ月経つと目立った腫れは引いてきますが、腫れが完全に引くのには、3ヵ月ほどかかります。

眉下切開法のダウンタイム

眉下切開法は、眼瞼挙筋や挙筋腱膜には異常がなく、皮膚の余剰のみが原因で視野が狭くなっている皮膚弛緩症の場合に特に適した手術方法です。

この手術の最大の利点は、まぶたの皮膚の弛みや厚みが強い方に対して、皮膚の過剰切除のリスクが少ないという点にあります。

通常の眼瞼下垂手術では、皮膚を切除しすぎると目が閉じにくくなるなどのトラブルが起こる可能性がありますが、眉下切開法ではそのリスクを最小限に抑えられます。

また、まぶたの開き具合よりも、まぶたの重みが気になっている方には特におすすめです。上まぶたのたるみを直接取り除くことで、視界が広がるとともに、目元がすっきりとした印象になります。

さらに、眉下切開法は腫れにくく傷の治りが早いという特徴があります。目の印象が大きく変わらないため、自然な仕上がりを求める方にも適しています。

その他、眼瞼挙筋前転法などの眼瞼下垂症手術後において、術後眉毛下垂により皮膚の被りが気になる場合にも、眉下切開法が有効な選択肢となります。

このように、眉下切開法は特定の症状や状態に対して、非常に効果的で安全性の高い治療法といえます。

目に関する悩みで困ったら、まずは専門医に相談してみてください。

「目が開けにくくなった」「まぶたが瞳にかかって視界が狭い」「眠そうと言われる」
 そんなお悩み、放っておかずに一度ご相談ください。

当院への眼瞼下垂症手術のご相談は、LINEから簡単にご予約いただけます。
医師または専門スタッフが、あなたの症状に合わせてご案内いたします。

このブログの執筆者
髙田 尚忠
髙田 尚忠
高田眼科 院長|フラミンゴ美容クリニック/銀座Jクリニック/あさ美皮フ科 眼瞼手術担当
岡山大学医学部卒業後、郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、現在は高田眼科の院長を務めつつ、関連クリニックの名古屋ののフラミンゴ眼瞼・美容クリニック、銀座のJ clinic、亀戸のあさ美皮フ科においても、眼瞼下垂手術を中心に多くの年間2000件以上の手術を行っています。「見え方(視機能)」と「日常の快適さ」を回復することを第一に、診察では原因(加齢・コンタクト・体質・既往手術など)を丁寧に整理し、必要な治療を分かりやすく説明すること心がけています。 このブログでは、眼瞼下垂の症状、治療選択、術後経過で不安になりやすいポイントなどを、専門医の立場からできるだけ具体的に発信しています。
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