花粉症・季節性アレルギー性結膜炎
季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)(Seasonal allergic conjunctivitis , Hay fever conjunctivitis)とは、花粉によって引き起こされる眼の疾患です。
特定の季節に集中して症状が現れるのが特徴で、白目やまぶたの裏を覆う結膜に炎症を引き起こします。
アレルギーの患者さんが増加している現代ではよく見られる疾患であり、目のかゆみや充血などの症状を訴える人が多いです。
当記事では、季節性アレルギー性結膜炎の症状や治療法について詳しく解説します。
この記事の著者
名前 / Name
高田 尚忠(たかだ なおただ)
高田眼科 院長|ひとみ眼科 / フラミンゴ美容クリニック 眼瞼手術担当医師
岡山大学医学部卒業後、郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、現在は高田眼科の院長を務める。2022年3月より、名古屋市内の伏見駅近くのフラミンゴ眼瞼・美容クリニックを開院。
季節性アレルギー性結膜炎の病型分類
季節性アレルギー性結膜炎は花粉が主な原因であり、花粉性結膜炎(花粉症)とも呼ばれます。
原因となる花粉の種類によって、樹木型、イネ科型、キク科型に分類できます。
分類 | 特徴 |
---|---|
樹木型 | スギ、ヒノキ、シラカバなどが原因で、2~6月頃に好発する。 |
イネ科型 | カモガヤ、オオアワガエリなどが原因で、4~10月頃に好発する。 |
キク科型 | ヨモギ、ブタクサなどが原因で、8~10月頃に好発する。 |
花粉ごとに症状が現れる時期が異なりますが、複数の花粉に反応する人もいて、比較的長期間にわたって症状がみられるケースもあります。
季節性アレルギー性結膜炎の症状
季節性アレルギー性結膜炎の最も代表的な症状は、目の激しいかゆみと充血です。
片目だけに症状が現れる例はほぼなく、通常は両目に同じような症状が出ます。
目のかゆみ | 非常に強いかゆみを感じる。 |
目の充血 | 血管が拡大し、目が赤くなる。 |
まぶたの腫れ | まぶたが腫れぼったくなる。 |
涙や目やにの増加 | 目からの分泌物が増える。 |
光をまぶしく感じる | 光に対して普段より敏感になり、まぶしさを感じやすくなる。 |
目のかゆみ
季節性アレルギー性結膜炎で患者さんが最も訴える症状は、目のかゆみです。
花粉が飛ぶ春や秋に、目をこすりたくなるような強いかゆみを感じる人が多くいます。
かゆみは、アレルゲンによって目の表面が刺激されて引き起こされます。
目の充血
目の充血も、季節性アレルギー性結膜炎の典型的な症状の一つです。
目の白い部分が赤くなり、ときには血管が浮き出るほどに見える場合もあります。
目の充血は、アレルギー反応によって血管が拡張して多くの血液が目の表面に流れ込むために起こります。
まぶたの腫れ
季節性アレルギー性結膜炎によるまぶたの腫れは、眼瞼結膜(まぶたの内側にある結膜)が炎症するのが原因です。
まぶたが腫れているときは熱を持っている場合も多く、二重の人が一重になるようなケースもみられます。
涙や目やにの増加
季節性アレルギー性結膜炎では、涙や糸を引くような白っぽい目やにの増加が認められます。
涙や目やには、目を保護したり花粉を洗い流そうとしたりする身体の反応です。
朝起きた際に目やにがとくに多く、目が開きにくく感じるケースもあります。
光をまぶしく感じる
羞明(しゅうめい)や光線過敏とも言いますが、光をまぶしく感じる現象もみられます。
この現象が起こるのは、結膜が炎症を起こして通常よりも光に敏感になるためです。
季節性アレルギー性結膜炎を発症しているときは、ふだんは苦痛を感じないくらいの光量でもまぶしい、目が痛いなど不快に感じるときがあります。
その他の症状
- アレルギー性鼻炎
- 花粉皮膚炎
季節性アレルギー性結膜炎の患者さんは、アレルギー性鼻炎の持病がある人が多い傾向があります。
鼻水や鼻づまり、くしゃみが主な症状で、鼻水は無色でサラサラした水のようなものがほとんどです。
また、顔や首などの花粉が触れる場所にかゆみや湿疹が出るケースもあり、花粉による肌トラブルは花粉皮膚炎と呼ばれます。
眼科での所見
結膜濾胞(けつまくろほう) | リンパ球が集まってできた、まぶた裏の小さな隆起。 |
結膜乳頭(けつまくにゅうとう) | 漏れ出した血漿、拡張した血管、炎症性細胞などでできた、まぶた裏の細かな隆起。 |
眼球結膜浮腫(がんきゅうけつまくふしゅ) | 白目に水が溜まり、ゼリー状に膨れ上がる状態。 |
眼科医による所見では、結膜濾胞や結膜乳頭、眼球結膜浮腫が確認されます。
眼球結膜浮腫は白目がゼリー状に腫れ上がってくる症状で、重度では白目の一部が目から飛び出すほど見た目にも分かりやすくなるため、驚いたり心配したりする人も多いです。
季節性アレルギー性結膜炎の原因
季節性アレルギー性結膜炎の主な原因は、花粉に対するアレルギー反応です。
主な原因植物
- スギ
- ホノキ
- ハンノキ
- シラカバ
- ブナ
- マツ
- イチョウ など
- カモガヤ
- ハルガヤ
- オオアワガエリ
- ブタクサ
- ヨモギ
- カナムグラ など
原因となる花粉が目に付着すると、アレルギー反応を起こして季節性アレルギー性結膜炎を発症します。
季節性アレルギー性結膜炎の発症の仕組み
季節性アレルギー性結膜炎はI型アレルギーに分類され、花粉を外に追い出そうとする働きによって引き起こされます。
- 花粉が目に付着する
- リンパ球が花粉を侵入者と認識する
- リンパ球がIgE抗体を生成する
- IgE抗体がマスト細胞にくっつく
- 再び花粉が目に付着する
- マスト細胞から化学物質が放出される
- 目の細胞が化学物質に反応して症状が現れる
花粉が目に付着すると抗体(IgE)が過剰に生成され、マスト細胞の表面に結合します。
さらに、アレルゲンが再び体内に侵入した際に、マスト細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった細胞間の情報伝達に作用する化学物質が放出されます。
化学物質が作用した結果引き起こされるのが、目のかゆみ、充血、涙や目やにの増加などの症状です。
体質と免疫反応
体質や免疫系の状態が、季節性アレルギー性結膜炎の発症に大きく関係しています。
アレルギー反応は身体がアレルゲンに過剰に反応して起こりますが、過剰反応は遺伝的要因によるものが大きいとされています。
そのため、家族内にアレルギー体質の人がいる場合、同じくアレルギーを発症しやすいです。
また、寝不足やストレス、栄養バランスの乱れなどで免疫力が下がっているときは、より反応しやすくなる可能性もあります。
季節性アレルギー性結膜炎の検査・チェック方法
季節性アレルギー性結膜炎を判断するためには、目の観察とアレルギー検査を用います。
目の観察
眼科での目の検査は、主にスリットランプ(細隙灯顕微鏡)を使用して行います。
スリットランプとは、目に光の束を当てて特殊な顕微鏡で観察する検査機器です。
結膜や角膜などの目の前部を詳細に診られ、充血の程度や白目のむくみ、まぶた裏の濾胞や乳頭の存在も確認できます。
アレルギー検査
季節性アレルギー性結膜炎を確実に診断するために、アレルギー検査を受けていただきます。
一般的には、血清抗原特異的IgE抗体検査や涙液中総IgE迅速検査キットを使用します。
血清抗原特異的IgE抗体検査
アレルギー反応を示している花粉の種類を詳細に調べる際は、血清抗原特異的IgE抗体検査を用います。
どの物質に対してどれだけ抗体が作られているのかを調べる検査で、アレルゲンに対する特異的IgE抗体の量が多いほどアレルギー反応が強く現れるのが一般的です。
血清抗原特異的IgE抗体検査は、通常結果が出るまでに数日間かかります。
涙液中総IgE迅速検査キット
涙液中総IgE迅速検査キット(アレルウォッチ涙液IgE)でアレルギーによる結膜炎であるか否かの検査ができます。
涙液中総IgE迅速検査キットは、涙液採取用の和紙を下まぶたに挿入して直接涙を採取する方法で行う検査です。
10分程度で素早く検査できるのがメリットですが、反応している花粉の種類までは判別できません。
季節性アレルギー性結膜炎の治療方法と治療薬
季節性アレルギー性結膜炎の治療には、点眼薬や経口薬を使用します。
目の症状のみが現れている場合は基本的に点眼薬を使用し、アレルギー性鼻炎や花粉皮膚炎を併発している際には経口薬を併用するケースが多いです。
薬の種類 | 薬剤 |
---|---|
点眼薬 | 抗アレルギー点眼薬、ステロイド点眼薬 など |
経口薬 | 抗ヒスタミン剤 |
点眼薬
季節性アレルギー性結膜炎では、抗アレルギー点眼薬が広く用いられます。
抗アレルギー点眼薬は高濃度で目の表面に作用するため、季節性アレルギー性結膜炎の第一選択の治療薬といえます。
抗アレルギー点眼薬
点眼薬の種類 | 成分名 |
---|---|
ヒスタミンH1拮抗薬 | レボカバスチン、ケトチフェン、エピナスチン、オロパタジン |
メディエーター遊離抑制薬 | イブジラスト、ベミロラストカリウム、トラニラスト、オロパタジン など |
抗アレルギー点眼薬には、ヒスタミンH1拮抗薬とメディエーター遊離抑制薬の2種類があります。
ヒスタミンH1拮抗薬は、かゆみのもとになるヒスタミンの働きを阻害する作用のある点眼薬です。
一方、メディエーター遊離抑制薬はヒスタミンを増やさない作用がありますが、効果が出るまでに2週間程度の期間を要します。
オロパタジン(パタノール点眼液)といった、ヒスタミンH1拮抗薬とメディエーター遊離抑制薬の2つの作用を持つ点眼薬も有効です。
ステロイド点眼薬
点眼薬の種類 | 成分名 |
---|---|
ステロイド剤 | フルオロメトロン、プレドニゾロン、ベタメタゾン など |
症状が重い、抗アレルギー点眼薬で症状が改善しないときには、ステロイド点眼薬の使用が検討されます。
その他の点眼薬
抗アレルギー剤やステロイド剤の他に、花粉を洗い流す目的で人工涙液や洗眼型点眼薬を使用していただく場合もあります。
経口薬
経口薬の種類 | 成分名 |
---|---|
抗ヒスタミン剤 | ロラタジン、フェキソフェナジン など |
鼻づまりや皮膚炎などの目以外の症状もみられるときは、経口抗ヒスタミン薬を併用するケースがあります。
一般的に使用される薬は、ロラタジン(クラリチン)やフェキソフェナジン(アレグラ)などです。
治療中の注意点
- 症状が出る前に治療を始めると症状が比較的少なく済む
- 治療中はコンタクトレンズの使用を中止する
- 自己判断で治療薬を中断しない
花粉が飛散する時期よりも早めに治療を始めると、ピーク時の症状軽減が期待できます1)。
症状が重い場合はコンタクトレンズの使用を中止するのが原則で、花粉を目に付着させないためにゴーグル型眼鏡を使用するのも効果的です。
季節性アレルギー性結膜炎の治療期間
季節性アレルギー性結膜炎の治療期間は、一般的に数週間から数カ月程度です。
治療薬 | 治療期間 |
---|---|
ヒスタミンH1拮抗薬(点眼) | 数週間~数カ月 |
メディエーター遊離抑制薬(点眼) | 長期間(数週間~数カ月) |
ステロイド剤(点眼) | 短期間(数日~数週間) |
抗ヒスタミン剤(経口) | 数週間~数カ月 |
一般的な治療期間
軽度から中等度の症例では、治療を開始してから数日で症状の改善が見られます。
さらに、2週間から1カ月程度で充血やかゆみなど、ほとんどの症状の改善が期待できます。
ただし、目が花粉に晒されるのを完全に避けられない状況や重症の人では、治療期間は数が月に及ぶ可能性もあります。
花粉が飛散する期間中は症状が繰り返し出現するため、継続的な治療が必要です。
治療期間を短くするためのポイント
- 花粉が目に付着しないように対策をとる
- 花粉を室内に持ち込まない
- 室内では空気清浄機の使用を検討する
- 処方された薬を指示通りに使用する
- 目をこすらない
- 睡眠や食事などの体調管理にも気を付ける
- 洗眼を行ったり目を冷やしたりすると症状が緩和されるケースがある
アレルゲンとなる花粉が飛散している時期は、花粉を目に付着させないような工夫が大切です。
また、アレルギー症状が現れている間は目がデリケートな状態のため、ウイルスや細菌への感染を引き起こして治療期間が長引く可能性があります。
感染症を発症させない、治療期間を長引かせないためにも、目をこすらず処方された薬を指示通りに使用しましょう。
花粉を洗い流すために洗眼を行うと症状が緩和されますが、市販のカップ式の洗浄器具は目の周囲に付着した花粉や汚れを目に接触させる原因になるため推奨していません2)。
そのため、洗眼は人工涙液や洗眼型点眼薬で行うのが望ましいです。
季節性アレルギー性結膜炎の薬の副作用や治療のデメリットについて
季節性アレルギー性結膜炎の治療には、目の刺激感や眼圧の上昇などの副作用があります。
治療薬 | 副作用 |
---|---|
ヒスタミンH1拮抗薬(点眼) | 目の刺激感、羞明、充血 など |
メディエーター遊離抑制薬(点眼) | 目の刺激感、充血、アナフィラキシーショック など |
ステロイド剤(点眼) | 眼圧の上昇、白内障、緑内障、アナフィラキシーショック、感染症のリスク増加 など |
抗ヒスタミン剤(経口) | 眠気、だるさ、口の渇き、めまい など |
点眼薬の副作用
点眼薬には、目にしみる感覚(刺激感)や充血、光をまぶしく感じる(羞明)などの副作用が存在します。
副作用にとくに注意したいのがステロイド剤で、長期間にわたって使用すると眼圧上昇や白内障のリスク増加が発生しやすい傾向があります。
そのため、ステロイド剤の使用中は定期的に眼科を受診し、眼圧検査や目の外観検査を行いましょう。
経口薬の副作用
抗ヒスタミン経口薬の主な副作用は、眠気やだるさ、口の渇きなどです。
運転時や機械の操作を行うような職業では、とくに眠気やだるさに注意する必要があります。
副作用の出方には個人差がありますが、万が一副作用が認められるときには医師に相談するようにしましょう。
治療のデメリット
- 根本治療にならない
- 花粉が飛散する時期に発症を繰り返す可能性がある
- 治療期間が比較的長い
季節性アレルギー性結膜炎の治療は疾患の根本治療にならないため、毎年発症を繰り返す人がほとんどです。
また、原因となる花粉を排除しなければ症状が完全にはなくならず、治療期間が比較的長くなる点もデメリットです。
※舌下免疫療法といった花粉によるアレルギーを根本治療する方法もありますが、治療期間が3~5年と長期にわたります。
生物製剤注射:ゾレア注射
2020年より、重症・最重症のスギ花粉症に対して、花粉症の時期である2月~5月においてのみ、抗IgE抗体オマリズマブ(ゾレア®)注射が治療(保険適応)を行うことができるようになりました。
内服、点鼻、点眼などの薬剤では、症状のコントロールができない方にとっては、非常に朗報となる薬剤です。
保険適用の有無と治療費の目安について
季節性アレルギー性結膜炎の治療には、一般的に健康保険が適用されます。
ただし、症状や選択する治療法によっては保険適用外のものもあります。
保険適用の治療
保険適用の治療には、アレルギー検査や点眼薬の処方が含まれます。
血清抗原特異的IgE抗体検査は1度に13項目までの検査に保険が適用され、3割負担で4,000~5,000円が目安です。
また、涙液中総IgE迅速検査キットも保険が適用され、400~500円程度となります3)。
保険適用外の治療
アレルギー性鼻炎や花粉皮膚炎などを併発しておらず、季節性アレルギー性結膜炎の症状のみの場合は、経口薬や舌下免疫療法が保険適用外となります。
1カ月あたりの治療費の目安
治療方法 | 保険適用 | 治療費の目安 |
---|---|---|
血清抗原特異的IgE抗体検査 | あり(13項目まで) | 4,000~5,000円 |
涙液中総IgE迅速検査キット | あり | 400~500円程度 |
点眼薬 | あり | 数百円~数千円 |
経口薬 | なし (鼻症状や皮膚症状がある場合は適用あり) | 数千円 |
舌下免疫療法 | なし (鼻症状や皮膚症状がある場合は適用あり) | 数千円~数万円 |
生物製剤注射:ゾレア注射 | あり(定められた条件を満たす場合は適応あり) | 数千円〜数万円 |
具体的な費用は治療薬や治療期間によって異なりますので、詳細は医療機関にお問い合わせください。
参考文献
1) 高村悦子:アレルギー性結膜炎の治療 初期療法,季節前投与.アレルギーの臨床 14 : 650-654,1994.
2) アレルギー疾患の手引き/日本アレルギー学会
3) アレルギー性結膜炎迅速検査キット「アレルウォッチ涙液IgE」/わかもと製薬株式会社
高村悦子. アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン. 日本内科学会雑誌, 2017, 106.11: 2397-2401.
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