ポテンツァの毛穴への効果 – 毛穴の開きや鼻の黒ずみに

年代を問わず多くの方の肌悩みである「毛穴」。毛穴の開きや鼻の黒ずみは、メイクが崩れやすくなったり、老けた印象を与えてしまったりする原因となります。

ポテンツァは、そうした毛穴トラブルの改善に効果的な治療法です。

本記事では、ポテンツァの毛穴への効果を詳しく解説します。

おすすめの薬剤やチップ、フラクショナルレーザーやダーマペンとの違いについてもまとめましたので、ぜひ参考にして毛穴悩みの解消に役立ててください。

この記事の著者

名前 / Name 　
藤井 あさ美
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
医学博士。日本皮膚科学会皮膚科専門医。愛媛大学医学部卒業後、大阪大学医学部皮膚科入局。退役軍人病院（ロサンゼルス）皮膚科、岐阜大学医学部付属病院皮膚科を経て現職（あさ美皮フ科亀戸駅前院長）。

所属：日本レーザー医学会、日本皮膚科学会、日本乾癬学会、日本アレルギー学会

高田　尚忠（たかだ　なおただ）

高田眼科　院長　｜ひとみ眼科 / フラミンゴ美容クリニック　眼瞼手術担当医師

所属学会：日本眼科学会、日本形成外科学会、日本眼形成再建外科学会

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岡山大学医学部卒業後、横浜形成外科の二木　裕先生に師事。 郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、 現在は高田眼科の院長を務める。 眼科医と形成外科医の知識と、これまでの豊富な眼瞼手術の術者としての経験をもとに、2022年においては年間2,000件超える眼瞼下垂症手術を手がけております。 2022年3月より、名古屋市内の伏見駅近くのフラミンゴ眼瞼・美容クリニックを開院。

ポテンツァの毛穴への効果

ポテンツァとは、マイクロニードルによって肌に微細な穴を形成したあと、針先から高周波（RF）を照射する治療法です。

お肌の治癒反応を促し、肌の引き締め・毛穴縮小へつながる

ポテンツァ施術では、肌が修復する過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促され、毛穴の開きをはじめとしたさまざまな肌トラブルの改善をサポートします¹⁾。

ポテンツァは肌悩みに合わせた多彩なモードがあり、毛穴モードでは広範囲に熱エネルギーを加えて毛穴縮小やハリ感の向上を目指します²⁾。

ポテンツァによる毛穴縮小は科学的にも裏付けられている

ポテンツァのようなマイクロニードルRF機器が毛穴の縮小に有効的であることは、数多くの研究で示されています³⁾。

ただし結果には個人差があり、最適な結果を得るためには、複数回の施術が必要です。

また、ポテンツァが毛穴の縮小に有効であると示されているものの、毛穴を完全になくしたり、取り除くことはできません。

ポテンツァは毛穴・鼻の黒ずみにも包括的なアプローチが可能

ポテンツァは、古い角質の除去と毛穴詰まりの解消を助け、自然なお肌の剥離を促すことで、黒ずみの解消をサポートしてくれることがわかっています⁷⁾。

また、お肌表面の健康と弾力性を維持することで、新たな黒ずみ形成を防ぎます⁸⁾。

ドラッグデリバリーシステムは薬剤をお肌へ注入できる

ポテンツァではポンピング機能を利用したドラッグデリバリーシステムが使用でき、毛穴トラブルに効果を発揮します。

ドラッグデリバリーシステムでは、針を抜くと同時に薬剤を肌内部へ均一に注入し、美容効果を実感しやすくします。

ポテンツァは何回で毛穴への効果が実感できる？

ポテンツァは1回の施術でも効果を実感できる場合もありますが、ほとんどの場合、複数回の施術が必要です。

毛穴の開きや黒ずみへの効果を実感したい場合は、3〜4回程度受けていただくのがおすすめです。

治療を繰り返すことで肌のターンオーバーが整い、良い状態を維持できるようになります。

ポテンツァは複数回の施術が必要

ポテンツァでは、お肌の自然治癒反応を刺激し、新しいコラーゲンとエラスチンの生成を促します。

お肌のキメを整え、毛穴を引き締めるプロセスはすぐに起こるわけではなく、数週間から数ヶ月かけて徐々に実感できるようになるのが一般的です⁴⁾。

具体的には、4～6週間間隔で3～4回の治療を受けていただくと、多くの患者さんにとって望ましい結果が得られるとされています³⁾。

また、必要な回数は下記のような要因が関係します。

ご状況に応じて、他の方よりも多くの回数を必要とする可能性もあります²⁾。

定期的なメンテナンスは効果持続に有効

初回治療後、6～12カ月後に1回程度のメンテナンスを受けていただくと、効果の持続が実感しやすくなります¹⁾。

ポテンツァの薬剤、毛穴対策には何がおすすめ？

ポテンツァのドラッグデリバリーシステムを用いて肌悩みに合わせた薬剤を注入すると、効果を実感しやすくなります⁵⁾。

以下では、毛穴トラブルのお悩みに効果的な薬剤をご紹介します。

• マックーム
• ボトックス
• BENEV（成長因子）

マックーム

マックームは、ポテンツァ専用に開発されたPLLA（ポリ乳酸）製剤です。

皮下に注入することで、コラーゲンの生成が促進されて毛穴の開きやニキビ跡を目立ちにくくする効果が見込めます。

マックームは、数カ月～2年ほどかけて体内で二酸化炭素と水分に分解されていきます。

安全性が高く、アレルギー反応が起こる心配もほとんどありません。

ポテンツァマックームを詳しく見る

ポテンツァマックームの効果 – 料金や頻度・ダウンタイムを解説

ボトックス

ボトックスとは、ボツリヌス菌から作られる毒素（ボツリヌストキシン）です。

ボトックスは、毛穴の開きの一因として知られる皮膚分泌や顔面発汗を抑えることで、毛穴の大きさを減少させることが報告されています⁶⁾。

ポテンツァとの併用によって皮膚の表皮～真皮にボトックスを浸透させることで、毛穴の引き締め、小じわを目立ちにくくする、リフトアップなどの効果が期待できます。

また、皮脂の分泌を抑制する働きがあるため、ニキビの防止にも有効です。

BENEV（成長因子）

皮膚の細胞を増殖させ、コラーゲンやエラスチンの生成を促す成長因子を配合した薬剤です。

肌のターンオーバーを整えて皮膚組織の修復を促し、ハリのある若々しい肌へと導きます。

また、毛穴の開きや肌質の改善、ハリ・弾力アップなどにも有効です。

使用するチップとは？

ポテンツァには14種類のチップがあり、それぞれ針の長さや密度などが異なります。

症状に応じてチップを使い分けると、より効果を実感しやすくなります。チップの種類は以下のとおりです。

毛穴モードでは、主にSチップ（S-25）が使用されます。

Sチップは、表皮から真皮上層に浅く熱を加えるバイポーラのニードルRFチップです。毛穴の開きや肝斑、赤ら顔などの改善に効果的です。

毛穴だけではなく総合的な美肌効果を得たいのであれば、CPチップ（CP-25）もおすすめです。

モノポーラのポンピングチップで、高周波の熱エネルギーを真皮層の深くまで届けます。

また、針が抜けるときに薬剤を注入するドラッグデリバリーも可能です。

ダイヤモンドチップ

さらに、針を使わない治療モードであるダイヤモンドチップやSFAチップも、毛穴の開きや黒ずみ、たるみ毛穴などを改善する効果が期待できます。

ダイヤモンドチップは、モノポーラとバイポーラの2種類の高周波によって皮膚の奥深くまで熱を届け、タイトニング（肌の引き締め）効果をもたらします。

SFAチップは、バイポーラの高周波で皮膚の表面を熱焼灼する点が特徴です。毛穴や小じわ、肌のハリなどの改善が見込めます。

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ポテンツァとフラクショナルの違いは？毛穴へはどちらが良いのか

ポテンツァとフラクショナルレーザーは、どちらも毛穴を目立ちにくくさせる効果が実証されています^7,9)。

ポテンツァとフラクショナルレーザーのどちらが毛穴に適しているかは、一概には言えません。

毛穴のタイプや肌質によって適した治療法は異なるほか、使用するチップやパワーの強さなどによっても効果は変わってくるためです。

治療方法の違い

フラクショナルレーザーとは、レーザーを肌に点状照射して無数の穴を形成する治療法です。

肌本来が持つ創傷治癒力を高めてコラーゲンやエラスチンの生成を促し、毛穴の開きやニキビ跡、小じわ、たるみなどにアプローチします。

肌内部に直接熱エネルギーを加えるポテンツァと違い、フラクショナルレーザーは皮膚表面に熱損傷を起こす点が特徴です。

汎用性の違い

ポテンツァはさまざまな肌タイプに使用でき、個々のニーズに合わせてカスタマイズ可能な仕組みです。

一方、フラクショナルレーザーは肌質に応じてより慎重に選択する必要があり、炎症後色素沈着を起こしやすい人もいます¹⁰⁾。

痛み・ダウンタイムの違い

熱エネルギーを加えて皮膚の再生を図る原理においてはポテンツァ・フラクショナルレーザーは似ていますが、痛みやダウンタイムが異なります。

フラクショナルレーザーは治療後の赤みや腫れが強く、回復に時間がかかるのが一般的です。

対してポテンツァのようなRF治療は、フラクショナルレーザーと比べるとダウンタイムが短いです¹¹⁾。

また、ポテンツァはフラクショナルレーザーと比較して、施術中の痛みや不快感が少ないとされています¹²⁾。

一方で、フラクショナルレーザーは痛みを感じやすく、火傷のリスクも高まります。

値段の違い

クリニックによって値段は異なりますが、ポテンツァは10万～13万円、フラクショナルレーザーは2万～5万円が相場です。

ポテンツァとダーマペンの違い・毛穴へはどちらが良い？

ダーマペンもポテンツァと同様に、極細針で肌に穴をあけて再生力を引き出す治療法です。

傷が修復する過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促され、毛穴の開きやニキビ跡、小じわなどを改善する効果が期待できます。

また、ダーマペンには針を抜くと同時に薬剤を注入する「ドラッグデリバリーシステム」もありません。ダーマペンの施術後は、手で薬剤を浸透させます。

こうした違いから、ポテンツァはダーマペンと比べて幅広い症状に対応が可能です。

毛穴トラブルに対してはどちらも有効ですが、ポテンツァの高周波にはタイトニング（肌の引き締め）作用があり、たるみ毛穴が得意です。

また、皮脂の分泌量が多いタイプの毛穴にもポテンツァがおすすめです。高周波の止血作用によってダウンタイムを短縮する効果も期待できます。

ただし、施術料金はダーマペンよりもポテンツァのほうが高額です。

さらに、ダーマペンはペンタイプで細かい部分までアプローチが可能。そのため、小鼻の黒ずみなどを部分的に治療したい場合にはダーマペンが向いているでしょう。

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ポテンツァとダーマペンの違い – どっちがいい？痛みや効果を比較

元に戻る可能性はある？

ポテンツァで目立ちにくくなった毛穴の開きや黒ずみへの効果を持続させるには、定期的なメンテナンス治療が必要です。

ポテンツァの効果は永久には続きません。施術後は一時的に肌機能が高まりますが、時間の経過とともに元の状態に戻っていきます。

効果を長く維持するためには、複数回の治療を受けるのがおすすめです。一般的に、ポテンツァを3回受けると約1年効果が続くといわれています。

まとめ

ポテンツァは、毛穴の開きや黒ずみといった肌悩みに効果的な施術であることが実証されています。

ポテンツァで使用される高周波エネルギー（RF）技術は、お肌の自然治癒プロセスを刺激し、コラーゲン生成を促進させて健康な肌へと導きます。

毛穴の開きや黒ずみにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。お一人お一人の悩みに合わせた方法をご提案させていただきます。

ポテンツァの毛穴への効果に関するQ&A

参考文献

1) A. Majid, “Microneedling Therapy in Atrophic Facial Scars: An Objective Assessment”, J Cutan Aesthet Surg, 2009.

2) P. K. Min, et al., “Microneedling Fractional Radiofrequency Treatment for Wrinkles and Pores”, Journal of Dermatological Treatment, 2021.

3) C. S. Ahn, et al., “Microneedling: A Comprehensive Review”, Dermatol Surg, 2018.

4) Y. H. Hwang, et al., “Treatment of enlarged pores with the fractionated 1,550 nm erbium-doped fiber laser”, Lasers Surg Med, 2021.

5) Z. D. Draelos, “New Treatments for Restoring Impaired Epidermal Barrier Permeability”, Journal of Drugs in Dermatology, 2012.

6) Lee, KJ., et al., “Change in facial pore size after botulinum toxin a injection”, Archives of Aesthetic Plastic Surgery, 2013.

7) Bernstein, E. F., et al. “Long-term efficacy of a novel fractional radiofrequency microneedle device for total skin rejuvenation: A pilot study.” Journal of Drugs in Dermatology, 2019.

8) Cohen, B. E., et al. “Treatment of skin laxity using multisource, phase-controlled radiofrequency.” Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology, 2012.

9) Manstein, D., et al. “Fractional photothermolysis: a new concept for cutaneous remodeling using microscopic patterns of thermal injury.” Lasers in Surgery and Medicine, 2004.

10) Chan, H. H. L., et al. “The use of fractional laser photothermolysis for the treatment of atrophic scars.” Dermatologic Surgery, 2007.

11) Ablon, G. “Radiofrequency devices for body shaping: a review and study of 12 patients.” Journal of Cosmetic and Laser Therapy, 2007.

12) Alster, T. S., et al. “Improvement of neck and cheek laxity with a nonablative radiofrequency device: a lifting experience.” Dermatologic Surgery, 2004.