ポテンツァのダイヤモンドチップ – 効果やハイフとの違い・値段・頻度を解説

藤井麻美

ポテンツァはマイクロニードルを用いて肌の再生力を高める治療法です。全部で14種類のチップがあり、針を使わずに施術する方法もあります。

本記事では、針を使用しないポテンツァの「ダイヤモンドチップ」について、期待できる効果やほかの施術との違い、値段、施術頻度などを解説していきます。

ポテンツァの「ダイヤモンドチップ」とは、たるみの改善や肌の引き締めに効果が期待できる治療法です。

「年齢とともにたるみが気になってきた」「肌への負担を抑えてたるみを改善したい」という方は、ぜひ施術を検討してください。

この記事の著者

藤井 あさ美 (日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医)

名前 / Name  
藤井 あさ美
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
医学博士。日本皮膚科学会皮膚科専門医。愛媛大学医学部卒業後、大阪大学医学部皮膚科入局。退役軍人病院(ロサンゼルス)皮膚科、岐阜大学医学部付属病院皮膚科を経て現職(あさ美皮フ科亀戸駅前院長)。

所属:日本レーザー医学会日本皮膚科学会日本乾癬学会日本アレルギー学会

ABOUT ME
高田 尚忠
高田 尚忠(たかだ なおただ)
高田眼科 院長 |ひとみ眼科 / フラミンゴ美容クリニック 眼瞼手術担当医師
所属学会:日本眼科学会、日本形成外科学会、日本眼形成再建外科学会
岡山大学医学部卒業後、横浜形成外科の二木 裕先生に師事。 郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、 現在は高田眼科の院長を務める。 眼科医と形成外科医の知識と、これまでの豊富な眼瞼手術の術者としての経験をもとに、2022年においては年間2,000件超える眼瞼下垂症手術を手がけております。 2022年3月より、名古屋市内の伏見駅近くのフラミンゴ眼瞼・美容クリニックを開院。

ポテンツァのダイヤモンドチップとは

ダイヤモンドチップは、2021年に日本でリリースされた、針のないタイプのチップです。

ポテンツァ ダイヤモンドチップ
引用元:https://jeisys-inc.com/

モノポーラとバイポーラという2種類の高周波(RF)を連続照射する特許技術により、肌表面から深部まで効率よく熱エネルギーを届けます。

強力なタイトニング(肌の引き締め)効果が期待できるため、フェイスラインのたるみやほうれい線が気になる方におすすめです。

従来のチップとは異なり針を使わないため、肌への負担や痛みが少なく、施術後のダウンタイムもほとんどありません。

ポテンツァ ダイヤモンドチップの効果

ポテンツァのダイヤモンドチップは、タイトニング作用によって肌のハリや弾力を向上させる効果が期待できます。とくに、以下のような肌悩みの解消に有効です。

  • たるみ
  • ほうれい線、マリオネットライン
  • 毛穴の開き

それぞれ詳しくみていきましょう。

たるみ

ダイヤモンドチップは、皮膚の奥深くまで熱エネルギーを伝達するモノポーラと、浅い部分へ均一に熱エネルギーを届けるバイポーラを連続照射できる点が特徴です。

この2つの熱エネルギーによって得られるのは、治療直後からの即時的なタイトニング効果と、中長期的な肌の引き締め効果です。

コラーゲンやエラスチンの生成が促進されることで、肌が内側から引き締まり、フェイスラインのたるみを改善する効果が期待できます。

ほうれい線、マリオネットライン

ダイヤモンドチップは熱による組織へのダメージが少ないため、口元や鼻など顔の正中付近にも照射できます。ほうれい線やマリオネットラインが気になる方にもおすすめです。

高周波の熱エネルギーによってコラーゲンが収縮し、直後から変化を実感できるでしょう。

シワ

毛穴の開き

コラーゲンの生成が促されることで肌のハリ感やツヤが増すため、毛穴の開きにもアプローチが可能です。

とくに、加齢によって生じやすいたるみ毛穴の改善に効果を発揮します。

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ポテンツァ ダイヤモンドチップの値段

ポテンツァのダイヤモンドチップの値段はクリニックによって差がありますが、相場は以下のとおりです。多くの場合、ショット数に応じて値段が変わります。

ダイヤモンドチップの値段相場(1回)

ショット数値段
300ショット2万〜4万円
500ショット4万〜6万円
700ショット5万~7万円

顔全体では300~400ショットが目安ですが、肌の状態や症状によって適切なショット数は異なります。

医師と相談しながら、症状や施術範囲に合わせてショット数を決めましょう。

なお、1回でも引き締め効果は得られますが、長期的に効果を持続させるためには、複数回の施術が推奨されます。

個人差はあるものの、3〜5回ほど施術を繰り返すと効果を実感しやすいでしょう。

そのため、何回施術を受けるべきかをカウンセリングで確認し、総額を確認しておきましょう。

痛みはどの程度あるの?

痛みの感じ方には個人差がありますが、ダイヤモンドチップによる施術では、痛みはほとんどないといわれています。

高周波(RF)を照射する際に、若干の温かさを感じる程度です。

ポテンツア
引用元:https://jeisys-inc.com/

以下は、主なたるみ治療の痛みの比較表です。

治療の種類痛み
ポテンツァダイヤモンドチップほぼなし
ハイフあり
サーマクール強い
サーマジェン少ない

※使用する機器や出力などによって痛みの感じ方に差があります。

針がついていないため、ポテンツァのほかのチップと比べても痛みや肌への負担を抑えられる点がダイヤモンドチップのメリットです。

ハイフ・サーマクール・サーマジェンとの違い

ポテンツァのダイヤモンドチップ以外に、たるみ治療として人気なのが「ハイフ」「サーマクール」「サーマジェン」です。

各施術の特徴を以下にまとめました。

治療法効能
ハイフ高密度の超音波エネルギーを照射するリフトアップ施術。SMAS層(筋膜)を刺激して肌を引き締める。
サーマクール高周波(RF)を照射して皮膚の真皮層と皮下脂肪層に作用し、肌を引き締める。
サーマジェン高周波(RF)によって真皮層と皮下脂肪層を刺激する治療法。サーマクールよりも浅い脂肪層に照射するため、痛みが比較的少ない。

どれもたるみの改善や肌の引き締めに効果が期待できる治療法ですが、仕組みや痛み、値段などが異なります。

ポテンツァのダイヤモンドチップとの違いについて、それぞれ詳しくみていきましょう。

ハイフとの違い

ポテンツァ・ダイヤモンドチップハイフ
・高周波(RF)を照射
・引き締め、タイトニング効果
・痛みはほぼない
・顔の正中付近にも照射可能
・超音波を照射
・引き上げ効果
・部位や出力によっては痛みあり
・顔の正中付近は施術不可

ハイフは、高密度の超音波を照射して、皮下組織よりも下にあるSMAS層(筋膜)にアプローチする治療法です。

強力な引き締め作用により、たるみを内側からリフトアップする効果が期待できます。

一方で、ポテンツァのダイヤモンドチップは、高周波(RF)を用いてハイフよりも皮膚の浅い部分を刺激する施術です。熱エネルギーが到達する場所がハイフとは異なります。

たるみだけではなく顔の脂肪が気になる方は、筋膜まで引き締めるハイフのほうが効果を得られる可能性があるでしょう。

ハイフの施術では、照射する層や出力によっては強い痛みを感じるおそれがあります。また、神経損傷を起こすリスクがあるため、神経が多く存在する顔の正中付近(口元や鼻)には照射できません。

ポテンツァはほぼ全顔に施術が可能であり、口元のたるみやほうれい線が気になる方にもおすすめです。

サーマクールとの違い

ポテンツァ・ダイヤモンドチップサーマクール
・モノポーラ+バイポーラ・即効性あり・痛みはほぼなし・比較的リーズナブル・モノポーラ・長期的な効果・強い痛みを感じやすい・費用が高い

サーマクールもポテンツァのダイヤモンドチップと同様、針を使わずに高周波(RF)で肌を引き締める治療法です。

高周波の熱エネルギーでコラーゲンやエラスチンの生成を促し、たるみや小じわの改善を目指します。

ポテンツァのダイヤモンドチップと仕組みは似ていますが、サーマクールはモノポーラ方式で熱を発生させる点が特徴です。

皮膚の深い部分へ均一に熱エネルギーを届け、肌を内側から引き締めるため、効果が長続きしやすいメリットがあります。

出力や照射部位にもよりますが、数あるたるみ治療のなかでもサーマクールは痛みが強いといわれています。

また、サーマクールは高いリフトアップ効果が期待できる分、ポテンツァのダイヤモンドチップよりも値段が高く、1回10万~30万円が相場です。

ポテンツァのダイヤモンドチップは痛みがほとんどないとされるほか、値段も比較的リーズナブルなため、より気軽に施術を受けていただけます。

サーマジェンとの違い

ポテンツァ・ダイヤモンドチップサーマジェン
・モノポーラ+バイポーラ・即効性あり・痛みはほぼなし・モノポーラ・持続性あり・痛みが少ない

サーマジェンは、サーマクールを進化させた治療法です。高周波(RF)を照射して線維芽細胞を活性化し、コラーゲンの生成を促します。

高い引き締め効果やたるみの改善効果が期待できるうえに、サーマクールよりも浅い層をターゲットとしており、痛みを抑えられる点がサーマジェンのメリット。

ポテンツァのダイヤモンドチップとサーマジェンとの大きな違いは、サーマクールと同様にバイポーラの有無です。

個人差はありますが、モノポーラ式であるサーマジェンのほうが、効果の持続性に優れています。

一方で、モノポーラとバイポーラを連続照射するのがポテンツァのダイヤモンドチップです。

肌表面の引き締めも可能なため即効性が高く、施術直後から小じわ改善やハリ感・ツヤの向上効果が期待できます。

ただし、どちらの治療法が良いかは一概には言えません。医師の診察を受け、肌の状態や目的に合わせて適切な治療法を選択しましょう。

受ける頻度・間隔はどのくらいが良い?

ポテンツァのダイヤモンドチップは、一定の間隔で、複数回治療を繰り返すと効果を実感しやすいです。

  • 肌の状態にもよりますが、施術の頻度は4~6週間に1度が目安です。
  • 4~6週間の間隔をあけて3~4回ほど施術を受けると、効果を実感しやすくなります。
  • ポテンツァの効果は永久ではありません。施術後は6~12カ月に1度を目安にメンテナンスを受けると、良い状態を長く維持できます。

ポテンツァのドラッグデリバリーシステムとは

ドラッグデリバリーシステムとは、薬剤を肌の奥まで正確かつ均一に導入するポテンツァの独自技術です。

肌に針を刺して高周波(RF)を照射したあと、針が抜けると同時に空気の力で薬剤を注入します。

ダイヤモンドチップは針のないノンニードルチップであるため、ドラッグデリバリーシステムは使用できません。

14種類あるチップのなかで、ポンピング機能を持つCPチップ(CP-21、CP-16、CP-25)に搭載されているシステムです。

ポテンツア
引用元:https://jeisys-inc.com/

創傷治癒、高周波(RF)、薬剤注入の3つの作用により肌の再生を図り、さまざまな肌トラブルを改善へと導きます。

ニキビ跡やしわ、毛穴の開き、色素沈着などの治療に効果的です。

また、お肌の状態に合わせた薬剤を選択することで、さらなる美肌効果が期待できます。

ドラッグデリバリーを使用されたい場合は、下記の記事をご覧ください。

ポテンツァのドラッグデリバリー効果について詳しくはこちら

まとめ

ポテンツァには10種類以上のチップがあり、差し替えが可能。そのひとつが今回ご紹介した「ダイヤモンドチップ」です。

ダイヤモンドチップは、フェイスラインのたるみやほうれい線が気になる方、タイトニング・引き締めをしたい方におすすめのチップです。

針を使用しないため痛みやダウンタイムが少なく、毛穴の開きにも効果的な治療法となっています。

ポテンツァのダイヤモンドチップをご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

ポテンツァのダイヤモンドチップに関するQ&A

Q
ポテンツァのダイヤモンドチップは何に効果がありますか?

たるみ改善、肌の引き締め、毛穴の開きを改善、小じわの減少などに効果が期待できます。

Q
ポテンツァのダイヤモンドチップは、施術後どれくらいで効果が実感できますか?

施術直後から即時的な効果が実感できる場合が多いです。

Q
ダウンタイムはありますか?

ダウンタイムはほとんどありません。照射直後からメイクも可能です。

Q
ポテンツァのダイヤモンドチップ施術は痛いですか?

ほとんど痛みは感じないとされています。多くの場合、温かさを感じる程度です。

Q
ポテンツァ ダイヤモンドチップの施術料金はどれくらいですか?

ショット数に応じて料金は変わります。300ショットで2万円~4万円程度が目安です。当院では300ショット(頬+鼻)22,000円、400ショット(全顔)29,000円にてご提供しております。

Q
ポテンツァのダイヤモンドチップとハイフは何が違いますか?

ハイフは超音波を使用し、より深い層(SMAS層)に作用します。ポテンツァのダイヤモンドチップは真皮や皮下組織に作用します。

Q
ポテンツァのダイヤモンドチップは何回くらい受けるべきですか?

お肌の状態により異なります。一般的には4~6週間に1度、合計3~4回程度が目安です。

施術の主な副作用・リスク
  • 赤み・腫れ(数時間~数日)
  • 内出血(通常、一週間程度で消失します)
  • ごく稀に色素沈着が起こる場合があります
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