眼瞼下垂の基礎知識

後天性眼瞼下垂の症状「腱膜性眼瞼下垂」

髙田 尚忠

腱膜性眼瞼下垂って?

「腱膜性眼瞼下垂(けんまくせいがんけんかすい)」は、「後天性(こうてんせい)眼瞼下垂」のほとんどを占めており、腱膜性眼瞼下垂とその他を原因とする眼瞼下垂に大別できるほどです。

腱膜性眼瞼下垂の「腱膜」とは、まぶたを上げる際に大切な「眼瞼挙筋腱膜(きょきんけんまく)」を指すのですが、詳しくは、まぶたの開け閉めで説明しているので、こちらの記事をご覧ください。

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腱膜性眼瞼下垂の原因は、この眼瞼挙筋腱膜とまぶたの骨格ともいえる軟骨組織である「瞼板(けんばん)」との付着部分が外れたり、挙筋腱膜が伸びたり薄くなったり、途中で切れたりすることにあります。

そういった眼瞼挙筋腱膜の不具合は、突然に発症するものではなく、ロープが徐々にほつれて切れてしまうように少しずつ進行するものです。

そのような状況になると、いつの間にか、瞼板が自然に持ち上がらなくなり、気がついたら、まぶたが開きづらくなる症状を自覚します。これが腱膜性眼瞼下垂です。

腱膜性眼瞼下垂は、長期のコンタクトレンズの使用(特にハードコンタクトレンズ使用)、花粉症やアトピー性皮膚炎、アイメイクのし過ぎなどで、目をこすり過ぎることで発症すると考えられます。

したがって、眼瞼下垂症、特に、この腱膜性眼瞼下垂症は、日常生活での腱膜への負担に配慮した行動をすることで、ある程度予防できると言えます。

しかしながら、一旦、発症してしまうと、眼瞼下垂手術を行って、腱膜の修復を行うことしか治療方法がないとも言えますので、ぜひ、気をつけたいものです。

また、加齢による経年劣化も原因とされていますが、これは「老人性眼瞼下垂」と呼ばれ、[後天性眼瞼下垂]の症状「老人性眼瞼下垂」で説明しています。

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後天性眼瞼下垂の症状「老人性眼瞼下垂」
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以前は、加齢による腱膜性眼瞼下垂が多かったのですが、ライフスタイルの変化によって、上記を原因とする若い世代の腱膜性眼瞼下垂も増加傾向にあります。

腱膜性眼瞼下垂の進行、隠れ眼瞼下垂症とは??

腱膜性眼瞼下垂の場合は、開きづらくなったまぶたを努力して開いている時期が「(予備の能力で機能を維持している)代償期」、そうした努力しても開けられなくなる時期が「(症状として現れる)非代償期」となります。 

この代償期では、まぶたを上げる「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」を補佐している「ミュラー筋」の力を貸りたりするのですが、それによりミュラー筋を司る交感神経の興奮を引き起こすことにより肩こりが発生しているという研究もあります。

また、単純に眉を引き上げることで、瞼の開きを補うために、おでこの筋肉(前頭筋)が緊張することにより、それに連なる首や肩の筋肉の緊張を引き起こすことで発生するという考え方もあります。

眼瞼下垂と肩こりの関係は、ブログ記事「眼瞼下垂はなぜ肩こりや頭痛になる? メカニズムを分かりやすく説明いたします!!」で説明しておりますのでご参照ください。

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そして、こうした代償期の状況が続くと、いつしかミュラー筋も伸びてしまったり、前頭筋の補助機能の限界を超えてきたりすると、 常にまぶたが垂れ下がる腱膜性眼瞼下垂の症状を呈します。

腱膜性眼瞼下垂の治療については、後天性眼瞼下垂の治療「腱膜性眼瞼下垂」 のブログ記事へ。

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このブログの執筆者
髙田 尚忠
髙田 尚忠
高田眼科 院長|フラミンゴ美容クリニック/銀座Jクリニック/あさ美皮フ科 眼瞼手術担当
岡山大学医学部卒業後、郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、現在は高田眼科の院長を務めつつ、関連クリニックの名古屋ののフラミンゴ眼瞼・美容クリニック、銀座のJ clinic、亀戸のあさ美皮フ科においても、眼瞼下垂手術を中心に多くの年間2000件以上の手術を行っています。「見え方(視機能)」と「日常の快適さ」を回復することを第一に、診察では原因(加齢・コンタクト・体質・既往手術など)を丁寧に整理し、必要な治療を分かりやすく説明すること心がけています。 このブログでは、眼瞼下垂の症状、治療選択、術後経過で不安になりやすいポイントなどを、専門医の立場からできるだけ具体的に発信しています。
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