高田院長の眼瞼下垂症ブログ

眼瞼下垂症手術のダウンタイムを究極的に短くするために気をつけるべきこと。

2021/3/4 記事内容を更新


眼瞼下垂症手術後にダウンタイムを減らすためにやるべきことの表題

 多くの眼瞼下垂症手術を行っていると、術後、結果的に腫れが強く出てしまうこもあれば、ほとんど腫れが出ないこともあったりと様々です。

言い換えると、ダウンタイムが長引く方と、短い方と別れます。

どんな人でも、「普通の生活を行って支障がなくなるまでの期間」、つまり「ダウンタイム」と呼ばれる時期が少ない方が嬉しいですよね。

今回は、このダウンタイムを短くするために、眼瞼下垂手術を受けられた方がすべきこと、逆に、すべきではないことを説明していきたいと思います。

以下のアドバイスに従っていただければ、眼瞼下垂症手術に限らず、美容外科などで受けられた二重埋没法や二重切開手術などの眼瞼手術後の社会復帰が早くなり、患者さん本人も、その家族も、そして、術者もハッピーになれると思います。

安静にすること!!(手術当日〜3日後)


まず、術後当日〜3日は、出来るだけ血圧を上げない(血流を良くしない)というイメージで、安静にしておいてください

血圧が上がれば血流が良くなり、そして、傷口からの出血が酷くなり、最悪は、止まらなくなり、翌日、傷口を再度開いて、止血操作が必要になってしまうこともあります。

また、腫れというのは、炎症反応による浮腫です。この炎症反応は、言い換えれば化学反応です。化学反応は基本的に温めると反応が進み、冷やすと反応は緩やかになります。

つまり、手術後で一番大事なことは、いかに傷口を冷やすか?です。

しっかり、冷やすことで、炎症反応は少なくなり、結果として腫れません。それも、術後早期に冷やしていただくことが肝要です。

たとえば、手術当日の入浴は、もっての外(ほか)です。(数日は、低めの温度のシャワーを短時間にしておいた方が無難です。)

湯船に浸かれば、体は温まります・・・そうすると、先に述べたように、血圧が上がり、血流が良くなり、手術の創(きず)が炎症がひどくなります。

運が悪いと、せっかく止まっていた出血が再開し、一晩中止まらなくなることもあります。

当院は、県外の方を日帰りで手術することが多いのですが、できれば、手術当日は、市内のホテルをとっていただき、冷やしていただくことを推奨しております。

諺(ことわざ)に、『鉄は熱いうちに打て』という言葉がありますが、『傷口は腫れる前に冷やせ』です。

いったん、腫れてしまってから冷やしても意味がないのです。

冷やすにあたっては、当院では、メオアイスというアイスマスクを使っていただいております。

メオアイス画像

このメオアイスを使うことで、効率的に冷やすことが出来ますので、メオアイスを採用してから、格段にダウンタイムが短くなったことは今でも覚えてます。(尚、高田院長は、このメオアイスの開発にあたってのアドバイザーでした。)

もし、メオアイスがない場合には、保冷剤をガーゼで包んで、優しく傷口の上から当てて、冷やして頂くと効果的だと思いますが、「熱さまシート」や「冷えピタ」などの冷却ゲルシートは実際の冷却効果はなく意味がないので、お気をつけください。

内服をきちんと服用する(術後4日目〜抜糸まで(14日目)〜それ以降も)

術後4日目〜抜糸(14日目)までは、当院の場合、トラネキサム酸という内服を処方しております。

これは、傷の赤みを抑え、ケロイドになることを抑える目的で処方しておりますので、これをしっかり飲むことが大事となります。

処方されていない場合には、主治医の先生に処方していただくようにお願いすると良いでしょう。

外用薬をきちんと塗布すること(術後翌日〜抜糸後2日目(術後16日目))

眼瞼下垂手術後のモイスチャーヒーリング療法について

 あとは、ステロイド軟膏の塗布も術後2日目から抜糸後2日目(術後16日目)まで、しっかり傷口に塗っていただくこと。

最近では、怪我の治療として、傷口を軟膏でベタベタにした状態でサランラップで巻いて、創傷治癒を早める治療法(サランラップ療法)をきっかけに、傷口を綺麗に治すために、モイストヒーリング療法と呼ばれる方法が主流となっております。

単純に言えば、できるだけ、かさぶたを作らずに、傷口を湿潤な状態に保つことが重要だということです。

今では、モイストヒーリング用の絆創膏もありますが、眼瞼の場合には、そういった医療用資材が使えないため、代わりに、ステロイド眼軟膏を使います。

ステロイド眼軟膏で、ベタベタさせた状態、湿潤になった状態にし、傷口を乾かさないようにすることで、傷口の治癒を助けることが大事です。

しかしながら、軟膏は、目の中に入っても大丈夫なのですが、軟膏の油分で視界がボヤけてしまうことがネックになりますが、我慢して塗って頂くことが大事になります。

傷口をマッサージをしない
(術後当日〜術後3ヶ月目〜それ以降も)

 術後当日〜術後3ヶ月目まで、眼瞼下垂症は美容的な要素が強い手術ですので、この手術を受けられる患者様のキャラクターとして、傷口を鏡を見ながら、触ったり、引っ張ったりすることです。

化学反応

炎症反応は、化学反応と先ほど述べましたが、化学反応を亢進させる要素として、混ぜること、つまり、傷口を揉んだりすると、炎症物質が混ざり、より炎症反応が強くなります。

したがって、出来るだけ触らずに、そっとしておくことが大事になります。

傷口の炎症反応が長引くと、ケロイド(瘢痕)の状態になり、二重ラインが崩れたり、余計に美的要素が台無しになってしまいます。

残念なことに、一旦、ケロイド状態になってしまうと、対応方法としては、ステロイド注射と行うか、手術でケロイド組織を切除しかなくなり、非常に治療が困難を極めます。

この状態になると、術者も患者本人も不幸なので、最大限、傷口を触らないことに注力してください。

加えて、眼瞼下垂の手術をした後、
目を触ったり、弄ったり、擦ったりすることが多い方は、外れるリスクは高いと言えます。


そして、外れることが多いのか?と言われたら、あまりありませんが、外れてしまった方は、得てして、目をいじる人が多いと考えております。

腱膜の固定は、当院の場合、術後の違和感が出るのを防止するために、1箇所止めが最近では基本としております。

当然、細い糸だけで固定している状態です。術後数ヶ月して、固定された部分が傷の治癒による瘢痕で癒着、接着され安定して行くイメージです。

特に、術後早期に、瞼に強い外力を加えたら、外れることはあります。
したがって、術後の管理は非常に重要だったりしますし、外れたら、再手術となりますので注意が必要です。

 

術後の定期検査をきちんと受けること(手術後〜)

 眼瞼下垂症の術後の仕上がりを左右する要素として、8割程度は術者の手術内容によるもので、意外にも、2割程度は、術後の管理によるものです。

術後の管理が悪ければ、せっかくの良い内容の手術も、結果として台無しになってしまうわけです。

高田眼科(ひとみ眼科)では、非常に多くの眼瞼下垂症手術を手がけてきましたが、患者様のキャラクターにより、手術結果が変わることを経験します。

それは、神経質過ぎてもいけませんし、雑過ぎてもいけません。

推奨される術後の管理をキッチリ行えるタイプの方が一番結果が良いように思います。

例えば、神経質すぎる方は、仕上がりにこだわりを持ち過ぎて、術後、ことあることに手鏡を持って、傷を眺め、押さえてみたり、引っ張ってみたりと繰り返し、せっかくの手術が崩れさせ台無しにされてしまうパターンもあります。

雑な方は、論外だと思いますが、軟膏を塗らない、傷口をすぐに濡らしてみたり、傷口の上を化粧してみたり、コンタクトを許可を得ずに使用してみたり・・・枚挙に遑がありません。

大事なことは、傷口に悪そうなことは絶対に行わない。気になることは、主治医に問い合わせて、確認されると良いと思います。

術後の管理を大事にしてる外科医ほど、術後の診察を頻繁に行っていると言えます。

やりっぱなしにせず、しっかりと術後の管理を行うことは、眼瞼下垂症手術に限らず、どんな手術でも術後管理は、非常に大事なことです。

高田眼科(ひとみ眼科)では、手術翌日、手術1週間後、手術2週間後(抜糸)、手術1ヶ月後、手術2ヶ月後、手術3ヶ月後と細かく診察を行うこととしております。

手術の経過において、ご本人が感じられることは、日々変化していきます。そして、疑問も含め、要望も出てきます。

そのことに対して、キチンとお答えしながら、術後の管理に注力をすることが大事で、それらを含めて、患者さん一人一人に向き合っていくからこそ最高の眼瞼下垂症手術だと考えております。

高田眼科(ひとみ眼科)からすれば、多くの眼瞼下垂症手術を受けてくださった患者様の1人です。

患者様からすれば、人生で経験をしたことのない眼瞼下垂症手術を受けた状態です。

そのことを常に考えながら、対応をするつもりで、最近は、術後の対応に力を入れております。

県外の方の場合、先ず、手術の翌日に傷口の確認をすることは、必ず、診させていただいております。

つまり、県外の方でも手術の翌日、ガーゼを外して、傷口の状態の確認が必須となります。

したがって、宿泊は、基本的に一泊が必要と考えております。

その後は、2週間後の抜糸、そして、1〜2ヶ月後の経過の診察を一度必ずお願いしております。

通院可能な方の場合には、先に述べたように細かく診察をさせて頂き、アフターフォローをお願いしております。

やはり、細やかに診察・確認を行った方が経過が良いですので、ご理解くださると幸いです。

最後に

眼瞼下垂症手術の手術時間
 さきほど、眼瞼下垂手術の術後の仕上がりを左右する要素として、8割程度は術者の手術内容によるものだと述べました。

眼瞼下垂手術に限らず、どんな外科手術においても、術後の経過の良さ=ダウンタイムの短さは、手術内容がポイントとなることには異論が出ることはないかと思います。

ダウンタイムが短い手術とは、単純に手術時間が短いことが一番の条件となってきます。

手術時間が短くすると単純に言っても、そのためには卓越した技術と、豊富な経験が必要であることは当たり前ですが、それよりも、常日頃から、より早くしようとする意識を持っているか?が一番大事です。

早くしようとする意識を持つことができるのは、その医師が早い手術こそが結果を良くする一番のコツだと分かっているからです。

しかしながら、手術時間を短くすることを意識することを持つことは、どんな医師でも行っていると思いますが、究極的に短くすることを考えている医師は少ないです。

例えば、傷口を縫合する操作一つ取ってみても、私の場合は、無駄がないように意識しています。

つまり、ただ、早いという尺度だけで、手術を行っているわけではありません。

眼瞼下垂症手術に求められるのは、速さ・丁寧さ・正確さのバランスが伴って、初めて、安定して平均的に早い手術になります。

一流のスシ職人の握り方のように、無駄のない洗礼された動作・所作にこそ、手術の仕上がりと共に、ダウンタイムが短くなると考えております。

具体的には、高田眼科(ひとみ眼科)の眼瞼下垂手術は、両眼で25分〜40分でほとんどの手術が終わります(平均30分です)。

そこには、瞼の腫れぼったさへの対応、例えば、皮膚切除、眼輪筋切除、ROOF脂肪の処理、ファシアリリース、眼窩脂肪の処置、左右差の微調整、丁寧な縫合も含めてのお話です。

手術時間のばらつきは、手術の滞りではなく、単純に瞼の条件です。

つまり、腫れぼったい方は、薄い瞼の人よりも作業量が増えるので長くなるだけのことです。

外勤先である浜松労災病院では、総合病院ですので、そういった病院の決め事として手術予定時間を宣言してから手術を行うことになってます。

実は、勤め始めた当初は、突然、手術室に割り込んできた名も知らない開業医でしたから・・・手術場の看護師さん達からは怪訝そうにされてました。

宣言した時間通りに、長すぎることもなく、短すぎることもなく、予定通りに手術を終わらせ続けることが、手術場の看護師さん達の信用に繋がりました。

今では、その看護婦さん達から、眼瞼下垂症手術をお願いされるようにもなりました^^

ダウンタイムを短いことを希望されるのであれば、是非、病院選びにおいて、ダウンタイムに気を配っている先生、そして、手術時間が早くて、手術内容がしっかりしたところを選ぶべきだと考えております。


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▶︎▶︎▶︎最速の眼瞼下垂症手術(両眼:30分)はダウンタイムも少ない。


執筆した医師

高田眼科 院長 |ひとみ眼科 眼瞼手術担当医師
高田 尚忠(たかだ なおただ)
所属学会:日本眼科学会、日本形成外科学会、日本眼形成再建外科学会
岡山大学医学部卒業後、横浜形成外科の二木 裕 先生を師事。 郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、 現在は高田眼科の院長を務める。 眼科医と形成外科医の知識と、これまでの豊富な眼瞼手術の術者としての経験をもとに、年間1000件超える眼瞼下垂症手術を手がけております。

執筆した医師
高田 尚忠

高田眼科 院長
ひとみ眼科 眼瞼手術顧問
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