眼瞼下垂のダウンタイム経過ブログ|腫れ・内出血を3症例の写真で解説
眼瞼下垂のダウンタイムについて、当院で手術を受けられた3症例の写真をもとに医師が解説するブログです。術後の腫れ・内出血やまぶたの左右差が、時間とともにどう変化するのかを紹介します。うち1症例は、術後翌日・1週間・2週間・1か月の写真を掲載しています。
「術後はどのくらい腫れるのか」「仕事に戻る頃の見た目はどうなるのか」と気になる方は、各時点の写真を比較してご覧ください。

執筆:髙田 尚忠(高田眼科 院長/眼科医・眼形成外科) 最終更新:2026年10月

腫れや内出血が残る時期も含めて経過を紹介します
このページでは、術後間もない腫れや内出血が残る時期も含めて経過を紹介しています。掲載写真はそれぞれの患者さんの経過であり、同じ手術でも回復の速さや仕上がりには個人差があります。
ご自身のダウンタイムを考える際の参考としてご覧ください。仕事や日常生活への復帰時期については、診察時にご相談ください。
眼瞼下垂手術のダウンタイム経過の目安
ダウンタイムは、手術後に普段の生活へ戻るまでの回復期間を指します。ただし、仕事や日常生活への復帰時期と、腫れが落ち着いて見た目が安定する時期は、必ずしも同じではありません。仕事内容や生活環境によっても、復帰の判断は異なります。当院の症例をもとにした、おおよその流れは次のとおりです。
- 手術翌日〜3日:腫れと内出血がいちばん強い時期
傷のまわりに内出血(あざ)と腫れが出ます。この時期の外出や仕事は難しいことが多いです。 - 術後4日〜1週:内出血が引いてくる
あざの多くは消えていき、糸も目立たなくなります。事務職なら、黒縁のメガネをかけて復帰される方が多い時期です。 - 術後10〜14日:抜糸
抜糸の直後は、糸のあとによる傷のいびつさが少し残りますが、あざはほぼなくなります。体を使うお仕事は、ここから少しずつ再開します。 - 術後1か月:全体の腫れが落ち着く
見た目はかなり自然になります。傷が硬くなり、つっぱり感が出やすい時期でもあります。 - 術後3か月:二重幅が狭まり、安定
広く見えていた二重幅が落ち着き、ほぼ完成に近づきます。傷の赤みも目立たなくなっていきます。
術式や保険・自費の違いによるダウンタイムの比べ方は、眼瞼下垂手術のダウンタイム|術式別の比較で詳しく説明しています。

3症例で行った手術:TKD切開とファシアリリース
このページの3症例は、いずれも当院の標準的な保険診療の眼瞼下垂手術(眼瞼挙筋前転法)で、「TKD切開」と「ファシアリリース」という当院独自の考え方を取り入れています。
二重の幅が広すぎて不自然になる原因の一つは、切開のデザインを広くとりすぎることだと考えています。TKD切開は、他院で広くなりすぎた二重幅を狭める手術を重ねるなかで生まれた、できるだけ狭めに設定する切開線です。人相をできるだけ変えない、目立たない二重を目標にしています。
TKD切開法についてまぶたを上げる腱(すじ)と、その奥の脂肪(眼窩脂肪)の境目には、綿菓子のような網目状の組織(ファシア)があります。ここが癒着していると、ブレーキを引きずったまま走る車のように、まぶたが上がりにくくなります。この癒着をはがしてから腱を前に出すことで、無理な引っぱりによるつっぱり感を抑えることを目指しています。
ファシアリリース(剥離)法 前編・後編
型どおりではなく、まぶたに合わせて手術を調整しています
まぶたの作りは人によってさまざまです。その特徴を見きわめながら手術の内容を調整することで、手術の効率がよくなり、手術時間の短縮にもつながります。その結果として、ダウンタイムが少なく、自然な仕上がりの眼瞼下垂手術になると考えています。
症例1:30歳女性の眼瞼下垂ダウンタイム経過(TKD切開・ファシアリリース)
症例1:30歳女性の眼瞼下垂手術(TKD切開・ファシアリリース)
手術前から術後までの変化

効果やダウンタイムには個人差があります。
手術の翌日に見られた左右差が、時間とともに小さくなっていく様子が分かります。

術後の経過をしっかり診ることが、とても大切です
手術翌日の左右差は、腫れや麻酔の影響によるものも多く、時間とともに変わっていきます。術後の診察で経過を追い、腫れが引いたあとの状態を確かめることが大切です。
症例2:30歳代男性の眼瞼下垂ダウンタイム経過(TKD切開・ファシアリリース)
症例2:30歳代男性の眼瞼下垂手術(TKD切開・ファシアリリース)
手術前から術後までの変化

効果やダウンタイムには個人差があります。
手術のあとは、おでこに力を入れなくても、まぶたが楽に上がるようになっています。眉を上げるくせが取れると、眉の位置が少し下がることがあります。東京医療センターなどの93人の研究では、術後1か月半の時点で61%の方に眉の下がりが見られたと報告されております。4。
症例3:66歳女性の眼瞼下垂ダウンタイム経過(TKD切開・ファシアリリース)
症例3:66歳女性の眼瞼下垂手術(TKD切開・ファシアリリース、両目同時)
効果やダウンタイムには個人差があります。
術前|まぶたの左右差と眉の上がり方

左のほうが眼瞼下垂が強いように見えますが、よく見ると左の眉を少し強く持ち上げています。おでこの筋肉で補う力が左右で違い、まぶたを上げる筋肉の働き方も左右でわずかに違う状態です。このような場合は、両目を同時に手術するのが原則です。
手術翌日|腫れ・内出血の状態

傷のまわりに内出血(あざ)と腫れが出ています。開きの左右差は手術中に合わせてあるため、左右のずれはありません。この状態で仕事に戻るのは難しい時期です。
術後1週間|内出血と縫合糸の見え方

内出血はかなり消え、糸もほとんど目立ちません。黒縁のメガネをかければ、仕事に戻っても支障のない状態です。
術後2週間・抜糸直後|傷口とまぶたの状態

糸のあとによる傷のいびつさは少し残りますが、内出血はなくなり、かなり落ち着いた状態です。
術後1か月|腫れと二重幅の変化

全体の腫れが落ち着いています。二重の幅はまだ広めで、術後3か月ごろに狭くなって自然な状態に落ち着くと考えています。右の眉の持ち上げは少し残っていますが、このくせが取れていけば、右目のわずかな上がりすぎもなくなり、左右差の少ない状態になると予想しています。

左右差は、手術中にご本人と一緒に確認しています
手術のあとは、麻酔や腫れ、傷のつっぱりの影響で、目の開きが少しずつ変わります。おでこで補っていた力が抜けていくことも、左右差に影響します。そのため、術後の左右差や二重幅を「必ずこうなる」と保証することは、とても難しいのが実際です。
だからこそ当院では、手術中のデザイン確認で左右差がないよう最大限努めています。私だけでなく、ご本人、ご希望があればご家族にも、座った姿勢で左右差がないことを確認していただき、納得のいく状態になってから傷を縫い合わせています。
ダウンタイム中の過ごし方
同じ手術でも、腫れやすい方とそうでない方がいます。日本の研究では、切り取る皮膚の幅が大きいほど、術後早期の腫れが強くなる傾向がありました1。まぶたのリンパ管の多い・少ないといった体質も、回復の早さに関係すると報告されています5。
腫れと内出血が強い時期です。長時間うつむく作業や、体が温まる入浴・飲酒は控えめにします。
傷とまぶたの腫れが、メガネのふちに隠れて目立ちにくくなります。
傷の様子を診察で確認したうえで、再開の時期をご案内します。
運動、メイク、コンタクトレンズ、薬の使い方など、ダウンタイムを長引かせないための具体的な過ごし方は、眼瞼下垂手術後の過ごし方|ダウンタイムを短くするポイントにまとめています。
眼瞼下垂のダウンタイム経過についてよくある質問
仕事はいつから復帰できますか?
事務職なら、術後4日目ごろからが目安です。黒縁のメガネをかけると、傷や腫れが目立ちにくくなります。体を使うお仕事は、抜糸(術後10〜14日)のあとから少しずつ復帰していただいています。
内出血(あざ)はいつ消えますか?
多くは1〜2週間で消えます。症例3でも、術後1週でかなり消え、抜糸の時期にはなくなっていました。出方には個人差があります。
二重の幅が広すぎる気がします。いつまで続きますか?
腫れが引くにつれて狭くなり、3か月ごろに落ち着くことが多いです。二重幅は腫れの影響を受けやすく2、術後1か月の時点ではまだ広めに見えます。
手術のあとに左右差が出たら、どうなりますか?
まずは腫れが引くまで経過を見ます。術後早期の左右差は、腫れや麻酔、おでこの力の抜け方で変わります。まぶたの高さは術後2〜4か月ごろまで変化することがあるため3、時期を見て診察で判断します。
抜糸はいつですか?
術後10〜14日ごろです。保険診療では、皮膚を6-0の青い糸で縫い合わせています。
高田眼科の考え方
当院では、できるだけダウンタイムの少ない手術を目指しています。そのうえで、症例写真は「いちばん結果のよい例」ではなく平均的な経過をお見せし、腫れや内出血が出ることを手術前に知っていただくことを大切にしています。お仕事やご予定に合わせた手術日の相談も承ります。
ダウンタイムが心配で、手術を迷っている方へ
お仕事やご予定に合わせた手術の時期も含めて、診察でご相談ください。
目に関する悩みで困ったら、まずは専門医に相談してみてください。
「目が開けにくくなった」「まぶたが瞳にかかって視界が狭い」「眠そうと言われる」 そんなお悩み、放っておかずに一度ご相談ください。
当院への眼瞼下垂症手術のご相談は、LINEから簡単にご予約いただけます。
医師または専門スタッフが、あなたの症状に合わせてご案内いたします。

参考文献
PubMedに収載された論文をもとに作成しています。文献1は全文、それ以外は抄録を確認しています。
- Shimizu R, Oka A, Watanabe S, et al. Risk factors for early eyelid swelling following blepharoptosis surgery: a retrospective study. JPRAS Open. 2026;48:619-625. doi:10.1016/j.jpra.2025.12.003
- Ge C, Ge C, Zhang Y, et al. Correlation and responsiveness of objective and subjective measures in evaluating periorbital swelling after upper blepharoplasty: a retrospective study using 3D stereophotography and visual analogue scale. Ann Ital Chir. Online ahead of print. doi:10.62713/aic.4527
- Berlin AJ, Vestal KP. Levator aponeurosis surgery. A retrospective review. Ophthalmology. 1989;96(7):1033-1036. PMID:2771350
- Katayama R, Oka A, Ochiai H. Background factors for postoperative eyebrow descent in blepharoptosis: a retrospective case-control study of 93 patients. J Plast Reconstr Aesthet Surg. 2025;102:20-26. doi:10.1016/j.bjps.2025.01.005
- Nishioka H, Takashimizu I, Yuzuriha S. Upper eyelid lymphatic anatomy is associated with blepharoplasty recovery. J Plast Reconstr Aesthet Surg. 2024;99:248-255. doi:10.1016/j.bjps.2024.09.079






