痛くない眼瞼下垂症手術とは・・・・
眼瞼下垂症手術においての痛みは、大きく分けて3つに分けられます。
- 麻酔をかける時の痛み(術前)
- 術中に麻酔が切れてしまった痛み(術中)
- 術後の痛み
眼瞼下垂の麻酔の痛み
麻酔をかける時の痛み(術前)と術中に麻酔が切れてしまった痛み(術中)、そして、術後の痛みです。
当たり前のことかもしれませんが、この痛みを極力無くしているかどうか?をイメージして頂くことが病院選びでは大事だと思います。
通常麻酔は、1時間程度効くと言われておりますが、術中の出血が多い場合には、30分程度で痛み始めることも、しばしばです。
残念ながら、麻酔をかける際の痛みは、注射なので、どうしても仕方がありません。
当院としても、出来るだけ細い注射針を使い、麻酔液を室温に戻しておいて、皮膚を進展して、痛みを最小限にする努力をしております。
結果として、他院修正で来られた患者様には、前回の麻酔よりも痛くなかったと言っていただけることもあり、
また、歯科での麻酔とそんなに変わらないとも言ってもらえることも度々ですが、結局は、注射ですので、ある程度の痛みだけはご容赦いただければ幸いです。
患者さんから「麻酔は痛いですか?」と聞かれたら、「地味に痛いですが、そこまで痛くないと思います。出来るだけ痛くないようにします」と答えさせて頂いております。
眼瞼下垂症の手術中の痛み
手術中の痛みというのは、当院の場合、手術時間が両眼同時手術でも30分程度と非常に短いことが大変有利に働きます。
眼瞼下垂症手術の大原則として、追加の麻酔を行うとデザインが崩れます。
手術に追加する麻酔が多ければ多いほど、術中の腫れが強くなり、結果として、術中に確認したデザインと実際の結果との乖離(かいり)が強くなります。
つまり、早い手術ほど、追加の麻酔がない分、術後のリスクが減ることになると考えられます。
眼瞼下垂症手術は、大変複雑な手術です。
手術に慣れているか?慣れていないか?によって、手術時間は大幅に変わりますが、そもそもが早くしようとする考え方を持つことが大事だと思います。
そして、ダウンタイムのこと、術後のデザインのこと、術中の痛みのこと、それらに対して、向き合った結果が、手術時間の短縮です。
手を抜くことではなく、無駄のない手術内容、つまり、切開、切除、剥離、止血、縫合などの操作の正確性などです。
そして、それを可能とするのが、手術における経験に基づく勘(カン)です。
結局、手術中に手を抜いてしまうと、術中のデザイン、術後の結果に現れます。
それは、術者としては、手術の失敗に繋がるわけですから、手を抜けるわけがありません。
眼瞼下垂手術の手術後の痛み、ダウンタイム中の痛み
術後の痛みについては、キチンと痛み止めを服用していただくことが大事になります。
最近では、しっかりご説明しているので、ほとんどないケースですが、
「先生、痛くなかったから、痛み止めを飲みませんでした。」と仰られる患者様が稀におられますが、実は、この痛み止めは、正式名称は消炎・鎮痛剤と呼びます。
鎮痛は、痛みを鎮める・・・そして、消炎はは、炎症を抑える・・・そういう意味です。
つまり、手術を行えば、かならず、炎症反応が起きて、術直後よりも一旦腫れます。
したがって、当院では、実は、腫れ(ハレ)防止という目的で内服をして頂いております。
それも徹底してお願いしております。
ですので、痛くないから飲まなくても大丈夫というのは、大きな間違いなのです。
ちなみに、術後の痛みについての訴えは、当院の眼瞼下垂症手術では、「痛かった」とか「痛くて寝れなかった・・」とかは皆無と言っていいほどありません。
結果として、個人的には、当院の眼瞼下垂症手術の術後の痛みはないと思っております。
まとめ
以上、まとめると、当院での眼瞼下垂症手術の場合、手術が早い分、術中の痛みの訴えは圧倒的に少なく、術後の痛みも無駄な手技で組織を痛めておりませんので、術後の痛みが皆無となり、結果として、手術直前に行う局所麻酔の痛みだけ我慢していただければ、特に、問題がないと言えます。
もちろん、局所麻酔についても、限界はありますが、痛みが最小限になるように工夫もさせて頂いております。
最近では、特に、痛みが苦手な方には外用局所麻酔薬エムラクリームという局所麻酔クリームを塗布したり、リドカインテープを貼っておいたりすることで、対応するようにしております。
これを塗布することで、注射針を刺入した時の痛みが緩和できるようになりました。
注射針も、30G針(0.30mm)と非常に細い針を使用しております。
そして、更なる痛くない眼瞼下垂手術を追い求めて、低濃度笑気麻酔を使った眼瞼下垂手術に進化しております。
その進化については、下記のブログ記事をご参照ください。