結膜疾患

咽頭結膜炎(PCF)・プール熱

Dr.髙田

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)とは、12歳未満の小児に多く見られる急性ウイルス性感染症です。

「プール熱」とも呼ばれ、発熱、咽頭炎、眼の症状を伴うのが特徴です。

感染経路は飛沫感染や接触感染であり、かんたんに感染が拡大しやすい傾向があります。

通常は1~2週間程度で症状が改善しますが、重症化する可能性もあり、免疫機能が低下している人はとくに注意が必要です。

この記事では、咽頭結膜炎(PCF)の症状や原因、治療法について解説します。

この記事の著者

Dr.高田尚忠(高田眼科 院長|ひとみ眼科 / フラミンゴ美容クリニック 眼瞼手術担当医師)

名前 / Name  
高田 尚忠(たかだ なおただ)
高田眼科 院長|ひとみ眼科 / フラミンゴ美容クリニック 眼瞼手術担当医師
岡山大学医学部卒業後、郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、現在は高田眼科の院長を務める。2022年3月より、名古屋市内の伏見駅近くのフラミンゴ眼瞼・美容クリニックを開院。

所属:日本眼科学会日本形成外科学会日本眼形成再建外科学会

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高田 尚忠
高田 尚忠(たかだ なおただ)
高田眼科 院長 |ひとみ眼科 / フラミンゴ美容クリニック 眼瞼手術担当医師
所属学会:日本眼科学会、日本形成外科学会、日本眼形成再建外科学会
岡山大学医学部卒業後、横浜形成外科の二木 裕先生に師事。 郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、 現在は高田眼科の院長を務める。 眼科医と形成外科医の知識と、これまでの豊富な眼瞼手術の術者としての経験をもとに、2022年においては年間2,000件超える眼瞼下垂症手術を手がけております。 2022年3月より、名古屋市内の伏見駅近くのフラミンゴ眼瞼・美容クリニックを開院。

咽頭結膜炎(プール熱)と流行性角結膜炎の違い

咽頭結膜熱(プール熱)・流行性角結膜炎は共にアデノウイルスにより生じます。

ただ、咽頭結膜熱は結膜炎に加えて、発熱・咽頭炎があり、流行性角結膜炎と似ているようで全く異なる疾患です。

 咽頭結膜熱は、発熱、咽頭炎、結膜炎などの眼症状を主とする小児の急性ウイルス性感染症です。

プール熱とも呼ばれ、プールの水を介してヒトからヒトへ流行が拡大することが多いです。

咽頭結膜炎(プール熱)は、アデノウイルス3型、4型、7型がメインになりますが、一方で、流行性角結膜炎は、アデノウイルス8型、19型、37型が原因ウイルスになります。

そして、流行性角結膜炎は、潜伏期間は8~14日程度と、プール熱より長いのが特徴で、症状は、目の赤み、かゆみ、涙目、白目の腫れなど、目の症状が中心です。

咽頭結膜熱の場合は、結膜炎症状に加え、咽頭痛や発熱などの症状も伴います。

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咽頭結膜炎(PCF)の病型

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)はウイルス感染によって引き起こされる病気で、子どもに多くみられますが、大人でも発症する場合があります。

病型特徴
軽度型比較的症状が軽い状態。大人の再感染ではこのケースが多い。
中度型症状が進行した状態。日常生活に影響を及ぼす可能性が高い。
重度型症状が著しく悪化した状態。肺炎などの合併症が生じる場合がある。

感染者が増える時期は主に夏季で、6月頃から流行が始まり、7~8月頃にピークを迎えます。

ただし、近年は冬期でも小規模な流行がみられるときがあります。

潜伏期間は5~7日で、ほとんどのケースでは自然に治りますが、稀に重症化する場合があるため、早めの受診が推奨されます。

プール熱としての咽頭結膜炎

プール熱

咽頭結膜炎は、夏季にプールを介して感染が広がる場合があるため、「プール熱」としても知られています。

プールの水がウイルスの温床となり、多くの人が使用して感染が拡大しやすくなります。

咽頭結膜炎(PCF)の症状

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)は、一般的に発熱や目の充血、のどの痛みが症状として現れます。

症状説明
発熱体温が37.5度以上になるケースが多い
目の充血目が赤くなり、時には涙や目やにの分泌が増える
喉の痛み食べ物や飲み物を摂る際に、痛みや違和感がある
咳や鼻水呼吸器系の症状として咳や鼻水が出る場合がある
頭痛や全身のだるさ全身的な倦怠感や頭痛が生じるときがある
腹痛や下痢腹痛、吐き気、下痢などの消化器系の症状が出る場合がある

症状や重症度には個人差がありますが、発熱とともに目の充血やのどの痛みがみられる場合は咽頭結膜炎の可能性を考え、医療機関を受診しましょう。

初期症状としての発熱と全身のだるさ

咽頭結膜炎は、通常、発熱から発症します。熱は38度から40度程度が数日間続くケースが多いです。

また、発熱に伴い、全身のだるさや筋肉痛、前耳リンパ節の腫れが現れる場合があります。

目の充血とのどの痛み

ウイルス性結膜炎

発熱後に現れるのが、目の充血やのどの痛みです。

目が赤くなり、かゆみや痛み、ゴロゴロとした異物感や不快感があります。

眼科の所見では、白目やまぶたの裏の充血、色が薄く粘り気の少ない眼脂(目やに)がみられます。

のどの主な症状は痛みや乾燥感で、食事や飲み物を摂る際にも影響が出る場合があります。

咳やくしゃみ、鼻水

咽頭結膜炎は呼吸器系にも影響を及ぼす場合があり、咳、くしゃみ、鼻水といった症状がみられます。

呼吸器系の症状は風邪やインフルエンザと似ていますが、咽頭結膜炎では目の充血やのどの痛みを伴うのが特徴的です。

消化器系の症状

他にも、吐き気や嘔吐、下痢などの消化器系の症状が現れるケースがあります。

消化器系の症状は子どもに多くみられ、脱水症状を引き起こすリスクがあるため、適度な水分補給が大切です。

長期的な症状や合併症

咽頭結膜炎の症状は通常、1~2週間程度で改善しますが、長引く場合もあります。

免疫力が低下している人では重症化するリスクが高くなり、合併症として中耳炎や気管支炎、肺炎などが起こる可能性があります。

合併症は比較的稀ですが、発症した場合は、耳鼻科や呼吸器科などのより専門的な医療の介入が必要です。

再感染した際の症状

咽頭結膜炎に小児期に感染した人が、成人になって同じ型のウイルスに再度感染した場合、症状は一般的に軽く、数日から1週間程度で自然治癒します。

ただし、初感染であれば大人であっても強い結膜炎症状がみられます。

咽頭結膜炎(PCF)の原因

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)の原因は、アデノウイルスへの感染です。

アデノウイルスによる感染

アデノウイルス感染症

咽頭結膜炎は、主にアデノウイルス3、4、7、11、14型によって引き起こされます。

アデノウイルスは、感染力が強く、飛沫感染や接触感染を通じて容易に人から人へと広がりやすいのが特徴で、集団生活をしている子どもたちの間で急速に感染が拡大する場合があります。

咽頭結膜炎の感染経路

  • 直接接触感染: 感染者との直接的な身体的接触により感染する。
  • 間接接触感染: ウイルスが付着した物を介して感染する。
  • 飛沫感染: 感染者のくしゃみや咳による飛沫でウイルスが広がる。

直接的な接触感染の他、飛沫感染やふきん、タオルなどの共有による間接的な感染も考えられます。

公共の施設や学校などでの集団生活においては、感染経路が複合的に影響して、感染が拡大するリスクが高まります。

免疫状態と症状の重さ

咽頭結膜炎の発症には、個人の免疫状態も大きく関係します。

免疫力が低下している小児や高齢者では、アデノウイルス感染に対する抵抗力が弱く、感染後に重症化しやすいとされています。

そのため、家族内で感染したとしても、症状の重さには個人差があります。

咽頭結膜炎(PCF)の検査・チェック方法

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)の検査は、症状の確認や目の観察、キットを使用して行われます。

検査方法概要
症状の確認発熱、目の痛みやかゆみ、のどの痛みなどの症状を確認
目の外観の観察特殊な顕微鏡を用いて結膜の充血や腫れを観察
検査キットによる検査アデノウイルスの存在を確認するための検査

症状の確認

一般的に、患者さんの訴える症状や視診によるチェックを最初に行います。

咽頭結膜炎の主な症状としては、結膜の充血や腫れ、目やにの増加、のどの痛みや発熱などが挙げられます。

潜伏期間の前後で咽頭結膜炎感染者との接触があったかどうか」も診断する際の重要なポイントになりますので、周りに感染者がいる方は医師に伝えるようにしましょう。

目の外観の観察

結膜の状態を観察して、咽頭結膜炎の有無を判断します。

スリットランプ(細隙灯顕微鏡)を使用して、目の状態を細かく検査していく方法が一般的です。

目の検査

検査キットによる検査

迅速検査キットを用いて、綿棒でまぶたの裏や喉をこすって検査する方法です。

15分ほどで結果が出るため、比較的簡単に検査できます。

アデノウイルス迅速測定キット
出典:https://www.otsuka.co.jp/company/newsreleases/2020/20200401_1.html

ただし、症状や流行状況、感染者との接触の有無などを総合して考え、検査キットを使用せずに診断される場合があります。

咽頭結膜炎(PCF)の治療方法と治療薬について

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)の治療は、主に症状緩和を目的として行われます。

アデノウイルスに有効な抗ウイルス薬はありませんので、症状を和らげる対症療法が基本です。

咽頭結膜炎に使用される点眼薬

点眼薬
治療薬成分効果
抗菌薬オフロキサシン、ノルフロキサシン、アジマイシン など感染拡大の予防
混合感染の防止
人工涙液ヒアルロン酸ナトリウム、レバミピド など目の乾燥感の緩和
抗ヒスタミン薬エピナスチン塩酸塩 など目のかゆみの緩和
ステロイド薬フルオロメトロン、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム など炎症の緩和
痛みの緩和

咽頭結膜炎の治療では、細菌の混合感染防止のための抗菌点眼薬、炎症を抑える働きのステロイド点眼薬、目のかゆみを緩和する抗ヒスタミン点眼薬などを使用していただきます。

効果を最大限に引き出すために、複数の点眼薬を使用する際は、5分程度おいてから2つめの点眼薬をさすようにしましょう。

目以外の症状への治療薬

内用薬

発熱やのどの痛みなど、目以外の症状には、その症状ごとの治療薬を使用します。

症状お薬の種類
発熱、頭痛解熱鎮痛薬
のどの痛み解熱鎮痛薬、うがい薬
咳、鼻水鎮咳去痰薬
腹痛、下痢整腸薬

解熱鎮痛剤や鎮咳去痰薬などの全ての薬が処方されるわけではありませんが、症状に応じて必要なものを服用していただきます。

妊娠中や授乳中には使用できないものや、他の薬との飲み合わせができないものもあります。

妊娠の可能性がある方や日常的に使用している薬がある方は、申し出るようにしてください。

咽頭結膜炎(PCF)の治療期間

治療期間

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)の治療期間は、症状の重さによって異なりますが、通常は1週間から2週間程度で自然に改善するケースが多いです。

「十分な睡眠をとる」「こまめに水分補給をする」「消化の良いものを食べる」などを意識して安静に過ごすと、治療期間を短縮できます。

治療期間の一般的な目安

  • 急性期:5日から1週間
  • 回復期:10日から2週間

発症から1週間くらいまでの急性期には、結膜の充血や腫れ、涙や分泌物の増加などが目の症状として顕著に現れます。

その後、症状は徐々に改善し、完全に回復するまでには10日から2週間程度を見ていただくと良いでしょう。

ただし、重症の場合や免疫力が低下している場合は、回復までに長い時間がかかる場合があります。

治療期間中の注意点

感染予防

アデノウイルスは非常に感染力が強いため、他の人への感染を防ぐための衛生管理に努めてください。

目の刺激を避ける

目をこすると症状を悪化させる可能性があるため、目の摩擦は避けてください。

症状が良くならないときは診察を受ける

症状の変化に応じて、定期的な診察が必要です。症状が改善しない場合は、早急に医師の診察を受けてください。

咽頭結膜炎の治療期間中には、こまめに手洗いをする、タオルを共有しない、感染者の入浴は最後に行うなどの工夫が必要です。

また、刺激を与えると炎症が悪化する可能性がありますので、目のかゆみがあってもこすらないようにしましょう。

症状改善後のウイルス排出期間

咽頭結膜炎の感染力が強い期間は最初の数日間ですが、症状が改善した後でも3~4週間は便中にウイルスが排出されます。

感染を拡大させてしまわないように、1カ月程度は石鹸と流水による手洗いを徹底し、タオルの共有を避けましょう。

出席停止期間

幼稚園・保育園

咽頭結膜炎は学校保健安全法で第2種伝染病に位置づけられ、発熱、結膜炎、咽頭炎などの主要症状が消失した後2日を経過するまでは、出席停止です1)

出席停止期間の算出では、症状の消失がみられた日は換算せずに、その翌日を1日目とします。

たとえば、発熱、目の症状、のどの痛みなどが消えた日を月曜日とすると、2日が経過した木曜日から出席可能になります。

大人の感染では出勤停止などの法律による決まりはありませんが、子どもと同じように症状が消失してから2日を経過した後の出勤開始が望ましいです。

薬の副作用や治療のデメリットについて

デメリット

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)の治療には抗菌点眼薬やステロイド点眼薬などを使用しますが、それぞれに副作用やデメリットがあります。

ここでは、一般的に使用される治療法の副作用とデメリットについて解説します。

抗菌点眼薬の副作用

抗菌点眼薬は、比較的目にしみやすい薬です。

また、目のかゆみや充血、眼脂(目やに)の増加も副作用として挙げられます。

さらに、ごく稀ではありますがアナフィラキシーショックが起こることも考えられますので、治療開始時にはとくに副作用の有無に注意してください。

人工涙液の副作用

人工涙液は他の点眼薬よりも重篤な副作用が出にくい傾向がありますが、光を眩しく感じる、目が疲れやすくなるなどの目の過敏症が起こる可能性があります。

抗ヒスタミン薬の副作用

抗ヒスタミン点眼薬の主な副作用は、目の刺激感や痛み、かゆみ、充血です。

さらに、涙が出やすくなったり、眼脂(目やに)の量が増えたりする場合もあります。

ステロイド薬の副作用

ステロイド点眼薬の副作用には、眼圧上昇、感染症のリスク増加、白内障や緑内障があります。

そのうち眼圧上昇は、とくに12歳未満の小児で頻度が高いので、慎重な使用が求められます。

年齢に関係なく、長期間にわたって使用すると副作用が出やすい傾向がありますので、医師の指示に従って使用するようにしましょう。

内服薬の副作用

内服薬副作用
解熱鎮痛薬吐き気、腹痛、下痢、食欲不振、肝臓の障害、アナフィラキシーショック
鎮咳去痰薬腹痛、下痢、食欲不振、顔のむくみ、肌のかゆみや発疹
整腸薬

解熱鎮痛剤、鎮咳去痰薬などの内服薬は、飲み過ぎると副作用が出やすくなります。医師や薬剤師に指示された用法・用量を守って服用してください。

整腸薬は基本的に副作用がありませんが、体質に合う・合わないも考えられますので、万が一体調に異変が起こった場合は早急に医師に相談しましょう。

保険適用の有無と治療費の目安について

咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん・PCF)の治療には、保険適用される治療と保険適用外の治療があります。

保険適用になる治療

保険適用になる治療には、症状を緩和する目的の内服薬や点眼薬の処方が含まれます。

診断のために行われるアデノウイルス抗原の検査も保険適用の対象です2)

保険適用になる治療は、医師の診断に基づき、患者さんの症状に合わせて選択します。

保険適用外の治療

一方で、保険適用外の治療としては、特定の点眼薬の使用が挙げられます。

例えば、フルオロメトロン点眼などのステロイド点眼薬は、一部の症状に対しては保険適用外となるケースがあります3)

1か月あたりの治療費の目安

保険適用される治療の場合、患者さんの自己負担額は診療報酬点数に基づいて算出されます。

例えば、アデノウイルス抗原の検査料は184点、免疫学的検査判断料は144点です1)

診療報酬点数は1点あたり10円程度で換算されるため、アデノウイルスの検査料は合計約3,280円程度が目安です(ただし、これには診察料や処方される治療薬の費用が含まれていません)。

保険適用外の治療に関しては、具体的な金額は医療機関や使用する薬剤によって異なりますが、自己負担が全額となるため、治療費が高額になる可能性があります。

治療内容保険適用治療費の目安(保険適用前)4)
診察料約2,880~3,630円
点眼薬の処方処方薬による
内服薬の処方処方薬による
アデノウイルス抗原の検査約3,280円(検査料のみ)
ステロイド点眼薬(一部)×医療機関による
※2023年12月時点

参考文献

1)学校保険安全法施行規則/e-GOV

2)アデノウイルス抗原レセプト/sysmex Primary Care

3)ウイルス性結膜炎[私の治療]/日本医事新報社

4)眼科点数早見表/日本眼科学会

ALFELD, Kate E.; DALTON, Simon C. Pharyngoconjunctival fever. The New Zealand Medical Journal (Online), 2018, 131.1475: 77-80.

DICK, A., et al. A primary school outbreak of pharyngoconjunctival fever caused by adenovirus type 3. Communicable diseases intelligence, 2001, 25.1: 9-12.

LI, Jie, et al. A swimming pool-associated outbreak of pharyngoconjunctival fever caused by human adenovirus type 4 in Beijing, China. International Journal of Infectious Diseases, 2018, 75: 89-91.

HUANG, Yong, et al. The epidemiological investigation and treatment on an outbreak of pharyngoconjunctival fever caused by adenovirus. Modern Preventive Medicine, 2013, 40.9: 1611-1612.

XIE, Li, et al. Two adenovirus serotype 3 outbreaks associated with febrile respiratory disease and pharyngoconjunctival fever in children under 15 years of age in Hangzhou, China, during 2011. Journal of clinical microbiology, 2012, 50.6: 1879-1888.

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