ICL手術のデメリットとは?失敗・後悔につながるリスクを徹底解説

ICL手術は、角膜を削らずに視力を矯正できる治療として注目されています。一方で、「失敗することはあるのか」「後悔しないか」「将来的なリスクは大丈夫なのか」と不安を感じる人も少なくありません。眼内にレンズを入れる手術であるため、メリットだけで判断すると、術後に想定外のギャップを感じることもあります。
この記事では、ICLのデメリットやリスク、後悔につながりやすいポイントを中心に、治療の仕組みや流れ、レーシックとの違いまで整理して解説します。事前に注意点を正しく理解することで、自分に合った視力矯正方法かどうかを冷静に判断できるようになるでしょう。
この記事の著者

名前 / Name
高田 尚忠(たかだ なおただ)
高田眼科 院長|ひとみ眼科 / フラミンゴ美容クリニック 眼瞼手術担当医師
岡山大学医学部卒業後、郡山医療生活協同組合 桑野協立病院などの様々な医療機関を勤務し、現在は高田眼科の院長を務める。2022年3月より、名古屋市内の伏見駅近くのフラミンゴ眼瞼・美容クリニックを開院。
ICLのデメリットとして事前に理解しておくべき点
ICL手術は、角膜を削らずに視力を矯正できる点が評価される一方で、手術である以上メリットだけを見て判断するのは危険です。眼内にレンズを挿入する治療であるため、感染症や将来的な合併症、見え方の変化など、事前に理解しておくべき注意点がいくつかあります。
これらを十分に把握しないまま手術を受けると、「思っていたのと違った」「こんなリスクがあるとは知らなかった」と後悔につながることもあります。
ここでは、ICLのデメリットとして知っておきたいポイントを整理し、どのようなリスクが考えられるのかを分かりやすく解説します。先に注意点を理解しておくことで、手術を受けるかどうかを冷静に判断しやすくなるでしょう。
眼内にレンズを入れる手術のため感染症などのリスクがある
ICLは眼の中にレンズを挿入する外科手術であるため、感染症や炎症といったリスクがゼロになることはありません。近年は手術環境や術後管理が整っており、重い感染症はまれとされていますが、目は非常に繊細な器官であり、小さなトラブルでも視力に影響する可能性があります。
術後に強い痛みや充血、見えにくさが続く場合、回復過程ではなく炎症が関係しているケースも考えられます。手術である以上、一定のリスクを伴うことを前提に理解しておくことが重要です。
白内障や眼圧上昇など将来的な合併症の可能性がある
ICLは比較的安全性が高いとされる治療ですが、長期的には白内障や眼圧上昇などの合併症が起こる可能性も指摘されています。レンズと水晶体の距離や、眼内を循環する房水の流れに影響が出ることで、将来的なトラブルにつながることも。
これらの合併症は、手術直後ではなく、時間が経ってから見つかる場合もあります。そのため、手術が終わったら完全に終わりというわけではなく、一定期間は眼の状態を確認しながら経過を見る必要がある点も、デメリットとして理解しておくべきポイントです。
ICL移植術後の転帰に関する10年間の追跡調査では、10年時点で平均5.3%の内皮細胞の喪失と5~10年の追跡調査期間中の前嚢下白内障形成の発生率が10.5%と報告されましたが、追跡調査期間中、視力を脅かす合併症は認められませんでした 。
ハロー・グレアなど術後の視力の見え方に影響が出ることがある

ICL手術後、視力の数値は改善しても、夜間に光がにじんで見える「ハロー」や、まぶしさを強く感じる「グレア」といった見え方の変化を感じる人がいます。特に街灯や車のライトを見る場面で気になりやすく、夜間の運転時に違和感を覚えるケースもあります。
これらの症状は、時間の経過とともに慣れていくことも多い一方、完全に消えない場合も。視力の良し悪しだけでなく、見え方の質が変わる可能性がある点は、事前に知っておきたい注意点です。
レンズのズレや度数ズレにより再治療が必要になることがある
ICLは眼内に固定されるレンズですが、術後の経過や目の状態によってはレンズの位置がわずかにずれたり、想定していた度数と見え方に差が出たりすることがあります。ズレが小さい場合は経過を見ますが、視力への影響が大きい場合には、レンズの再調整や入れ替えが必要になることも。
術前検査で慎重に度数を決めていても、「思ったより見えにくい」「左右差が気になる」と感じるケースはゼロではありません。再治療が可能という特徴がある一方で、1回の手術で必ず完結するとは限らない点は、デメリットとして理解しておく必要があります。
視力と眼圧の問題については、元のICLを異なる仕様の別のICLに交換するレンズ交換が最も一般的に利用されます。
自由診療のため治療費が高額になりやすい
ICLは保険が適用されない自由診療のため、治療費が高額になりやすい点デメリットです。両眼で数十万円単位の費用がかかることが一般的で、術前検査や術後の診察費用が別途必要になる場合も。
また、追加の処置やレンズ交換が必要になった場合、その費用がどこまで含まれるのかは医療機関ごとに異なります。初期費用だけで判断せず、将来的な通院や再治療の可能性も含めて考えておかないと、想定以上の負担を感じることがあるでしょう。

ICLとは眼内にレンズを入れて視力を矯正する治療
ICLは、眼の中に専用のレンズを挿入することで視力を矯正する治療方法です。角膜を削らずに行う点が特徴で、レーシックとは仕組みが大きく異なります。主に中等度〜強度の近視や乱視に対応でき、裸眼での生活を目指す選択肢の一つとして注目されています。
ここでは、ICLがどのような仕組みで視力を矯正するのか、コンタクトレンズとの違いは何かといった基本的な考え方を整理します。治療の特徴を正しく理解しておくことで、デメリットや注意点も、より現実的に捉えやすくなるでしょう。
近視や乱視を角膜を削らずに矯正できる
ICLは、角膜の形を変えるのではなく、眼内にレンズを入れてピントを調整することで視力を矯正します。そのため、角膜を削る手術に不安がある人にとっては、大きなメリットと感じられる治療方法です。角膜の厚みが十分でない場合でも適応となるケースがあり、選択肢の幅が広がります。
また、角膜を削らないため、将来的にレンズを取り出すことができる点も特徴。視力の変化やライフスタイルの変化に応じて元の状態に戻せる可能性があることは、不可逆的な治療に不安を感じる人にとって安心材料になります。
コンタクトレンズとは異なり眼内に固定する
ICLは、コンタクトレンズのように眼の表面に装着するものではなく、眼内に固定されるレンズです。日常的に付け外しをする必要がなく、装用感による違和感や乾燥感が起こりにくい点が特徴とされています。毎日のケアが不要になることで、生活の手間が減ると感じる人もいるでしょう。
一方で、眼内に固定されるということは、自分で簡単に調整や取り外しができないという意味でもあります。見え方に違和感が出た場合やトラブルが起きた場合は、医師に対応してもらわなければなりません。
コンタクトレンズとは性質が大きく異なる治療であるため、コンタクトレンズの延長で考えないことが重要です。
ICL手術の一般的な流れ
ICL手術は、思いつきですぐ受けられるものではなく、いくつかの段階を踏んで慎重に進められます。適応検査で目の状態を確認し、レンズの種類や度数を決めたうえで手術が行われ、術後も経過を見ながら調整していく流れです。
ここでは、ICL手術がどのような順序で進むのかを整理します。事前検査から術後のフォローまでを把握しておくことで、治療の現実的なイメージを持ちやすくなり、不安や誤解も減らしやすくなるでしょう。
眼科で適応検査を行い手術が可能か判断する
ICL手術を受ける前には、まず適応検査が行われます。ここでは近視や乱視の度数だけでなく、角膜の厚み、眼内のスペース、目の健康状態などを詳しく確認。ICLはすべての人に適している治療ではないため、この段階で手術が可能かどうかを慎重に判断します。
検査の結果によっては、ICLが適応外となる場合や、他の視力矯正方法を勧められることもあります。検査は「手術を受けるための形式的なもの」ではなく、安全性を確保するための重要な工程だと理解しておくことが大切です。
術前検査でレンズの種類と度数を決定する
適応検査を通過した後は、より詳細な測定を行い、使用するレンズの種類や度数を決定します。ICLはオーダーメイドのレンズを使用するため、わずかな測定誤差が見え方に影響する可能性も。そのため、複数回に分けて検査が行われることもあります。
この段階では、「どの程度の視力を目指すのか」「左右差をどうするか」なども考慮されます。術前検査は時間がかかると感じることもありますが、術後の満足度を左右する重要な工程といえるでしょう。
手術でレンズを眼内に挿入する
手術当日は、点眼麻酔などを用いたうえで、眼内にICLレンズを挿入します。手術時間そのものは比較的短く、片眼あたり数十分程度で終わることが一般的です。痛みは強くないと感じる人が多いものの、見え方や感覚には個人差があります。
手術中は視界がぼやけたり、光を強く感じたりすることもありますが、異常ではありません。手術が終わると、その日のうちに帰宅できるケースが多く、入院を必要としない点もICLの特徴です。
術後は定期検診で視力と眼内の状態を確認する
ICL手術後は、視力や眼内の状態を確認するため、定期的な検診が行われます。術直後だけでなく、数日後、数週間後と段階的にチェックすることで、炎症やレンズの位置、眼圧の変化などを確認します。
術後すぐに視力が安定する人もいれば、少しずつ落ち着いていく人もいます。こうした経過を確認する意味でも、検診は手術の一部と考えておくことが重要です。手術が終わった時点で完了ではなく、術後管理まで含めてICL治療といえるでしょう。

ICLで後悔しやすいポイント
ICLは満足度の高い治療とされる一方、判断の前提がずれると後悔につながりやすい側面もあります。多くの後悔は手術そのものよりも、「理解不足」「想定のズレ」から生まれます。メリットだけを見て決めてしまうと、術後にギャップを感じやすくなるため注意が必要です。
ここでは、実際に後悔につながりやすい代表的なポイントを整理します。事前に押さえておくことで、判断の軸が明確になり、手術後の納得感も高めやすくなるでしょう。
デメリットやリスクを十分に理解せずに手術を受けてしまう
ICLは「角膜を削らない」「取り外しが可能」といったメリットが強調されやすく、安心感だけで判断してしまう人も少なくありません。しかし、眼内にレンズを入れる手術である以上、感染症や将来的な合併症、見え方の変化などのリスクが伴います。
これらを深く理解しないまま手術を受けると、術後に軽い違和感が出ただけでも「こんなはずではなかった」と不安が膨らみやすくなります。リスクを知っているかどうかで、同じ症状でも受け止め方は大きく変わります。
後悔を避けるためには、メリットと同じ重さでデメリットにも目を向け、納得したうえで判断する姿勢が欠かせません。
術後の視力の安定までに時間がかかることを想定していない
ICL手術後、すぐにくっきり見える人もいますが、すべての人が同じ経過をたどるわけではありません。見え方が安定するまでに数日から数週間かかることもあり、その間は左右差や軽いぼやけを感じる場合があります。
事前にこの経過を知らないと、「手術が失敗したのでは」と過度に不安になる原因になります。特に、仕事や運転などで早い回復を期待している場合、想定とのズレが後悔につながる原因に。
回復には個人差があること、時間をかけて落ち着くケースもあることを理解しておくことで、術後の変化を冷静に受け止めやすくなります。
コンタクトレンズとの違いを正しく理解していない
ICLは視力矯正という点ではコンタクトレンズと似ていますが、性質はまったく異なります。コンタクトレンズは自分で付け外しができ、違和感があればすぐに中止できますが、ICLは眼内に固定されるため、同じ感覚では扱えません。
この違いを十分に理解していないと、「合わなければ外せばいい」と軽く考えてしまい、術後に調整が必要になった際に想像以上の負担を感じることがあります。
日常の利便性だけでなく、トラブルが起きた場合の対応の違いまで含めて理解しておくことが、後悔を防ぐうえで重要です。
ICLを検討する際の注意点
ICLは視力矯正の選択肢として魅力的ですが、誰にでも適している治療ではありません。度数や目の状態、術後の管理まで含めて考えないと、「自分には合わなかった」と感じる原因になります。メリット・デメリットを理解したうえで、適応条件や生活面の影響も踏まえて判断することが重要です。
ここでは、ICLを検討する段階で特に注意しておきたいポイントを整理します。事前に押さえておくことで、治療選択のズレを防ぎ、納得感のある判断につなげやすくなるでしょう。
近視や乱視の度数によっては適応外となる場合がある
ICLは幅広い度数に対応できる治療ですが、すべての近視・乱視に適応できるわけではありません。目の大きさや眼内のスペース、角膜や水晶体の状態によっては、安全性の観点から適応外と判断されることがあります。度数が強ければ必ずICLができる、というわけでもない点には注意が必要です。
また、境界ラインにある場合は、無理に適応させることで将来的なリスクが高まる可能性もあります。自分の度数だけで判断せず、目全体のバランスを見る視点が重要です。治療を急がず、適応条件を冷静に受け止める姿勢が後悔を防ぎます。

眼科での適応検査と医師の判断が必ず必要
ICLは自由診療であるため、情報だけを見て「受けたい」と思うことは簡単ですが、最終的な判断は適応検査と医師の評価に基づいて行われます。検査では視力だけでなく、眼内の構造やリスク要因を細かく確認します。
この工程を軽く考えてしまうと、「なぜ検査がこんなに多いのか」「思ったより時間がかかる」と不満を感じることも。しかし、検査は安全性を確保するための前提条件であり、手術の質を左右する重要な段階です。
判断を医師任せにするのではなく、検査の意味を理解したうえで検討してください。
術後の通院や自己管理が必要
ICLは手術を受けて終わりではなく、術後の経過観察や日常の自己管理も治療の一部になります。定期的な通院で視力や眼内の状態を確認し、違和感や変化があれば早めに対応する姿勢が求められます。
また、術後しばらくは目を強くこすらない、決められたケアを守るなど、日常生活で気をつける点にも注意が必要。こうした管理を負担に感じる人にとっては、思っていたより手間がかかると感じることもあります。
治療後の生活まで含めてイメージしておくことが、満足度を高めるポイントです。
ICLのデメリットが生じた場合の対応
ICLは安全性の高い治療とされますが、万が一トラブルが起きた場合にどう対応するかを事前に知っておくことは重要です。想定外の症状が出たとき、判断を誤ると回復までに時間がかかることもあります。
ここでは、代表的なトラブルが疑われる場面と、その際に取るべき行動の考え方を整理します。あらかじめ対応の道筋を理解しておくことで、落ち着いて対処してください。
感染症や炎症が疑われる場合はすぐ眼科を受診する
術後に強い痛み、充血、急な視力低下、異常なまぶしさなどが現れた場合は、感染症や炎症が関係している可能性があります。軽い違和感と異常の境界は分かりにくいこともありますが、症状が時間とともに悪化する場合は注意が必要です。
感染や炎症は早期に対応できれば重症化を防ぎやすく、回復も比較的スムーズに進みます。一方、様子見を続けてしまうと、治療期間が長引いたり、視力への影響が大きくなることも。術後に「いつもと違う」と感じた変化は、自己判断で済ませない姿勢が大切です。
レンズの位置ズレや度数ズレは医師が再調整を行う
ICLでは、レンズの位置や度数にズレが生じることで、見え方に違和感が出ることがあります。左右差が強い、ピントが合いにくいといった症状は、レンズの状態を確認することで原因がはっきりする場合も。
こうしたズレは、経過観察で落ち着くこともあれば、再調整やレンズ交換が必要になるケースもあります。ICLは取り外しや再調整が可能な治療であるため、問題が起きた際に修正できる余地がある点は特徴の一つ。違和感を我慢せず、状態を正確に把握することが、結果的に満足度を高めることにつながります。
ICLとレーシックの違い
ICLとレーシックはいずれも視力を矯正する手術ですが、仕組みや体への影響、向いている人の条件は大きく異なります。名前だけを比べて判断すると、「同じような手術」と誤解しやすく、後から違いに気づいて迷う原因に。
ここでは、両者の治療方法の根本的な違いと、リスクや選択の考え方を整理します。それぞれの特徴を把握しておくことで、自分の目の状態や価値観に合った選択をしやすくなるでしょう。
レーシックは角膜を削る手術
レーシックは、角膜をレーザーで削り、その形を変えることでピントを調整する手術です。角膜を直接加工するため、視力回復が早く、手術時間も短い点が特徴。一方で、角膜を削る量には限界があり、角膜が薄い人や強い近視の人は適応外となることも。
また、一度削った角膜は元に戻らないため、不可逆的な治療である点も理解しておく必要があります。将来の視力変化や別の治療を考えたときに、選択肢が狭まる可能性がある点は、慎重に考えたいポイントです。
起こりやすいリスクや合併症の種類が異なる
ICLとレーシックでは、起こりやすいリスクの内容が異なります。レーシックでは、ドライアイや角膜の不正形状による見え方の変化が問題になることも。一方、ICLでは眼内にレンズを入れるため、感染症や眼圧変化、レンズ位置に関するリスクが中心になります。
どちらが「安全」という単純な比較はできず、リスクの種類が違うと考えるとよいでしょう。自分がどのリスクを許容できるか、生活への影響をどう考えるかによって、向いている治療は変わってきます。
ICL移植は近視および乱視を伴う近視の治療に効果的な手術ですが 、その合併症は角膜屈折矯正手術(レーシック)よりも重篤になることがあります。
近視の強さによって選択肢が変わる
近視の度数は、ICLとレーシックを選ぶうえで重要な判断材料です。軽度から中等度の近視であれば、レーシックが選択肢になることも多い一方、強度近視の場合は角膜を削る量が増えるため、ICLが適しているケースがあります。
ただし、度数だけで決まるわけではなく、角膜の状態や目全体の構造も含めて判断しましょう。単純に「近視が強いからICL」「軽いからレーシック」と決めつけず、治療の特徴と自分の条件を照らし合わせて考えることが大切です。

ICLのメリット
ICLはデメリットや注意点がある一方で、他の視力矯正手術にはない強みも持っています。特に「角膜を削らない」という点は、目への影響を最小限に抑えたい人にとって大きな魅力。メリットを正しく理解することで、前章までに整理したデメリットとのバランスを冷静に考えやすくなります。
ここでは、ICLならではの代表的なメリットを整理します。良い点と注意点の両方を踏まえたうえで、自分に合った選択かどうかを判断する材料にしましょう。
角膜を削らずに視力矯正ができる
ICLの最大の特徴は、角膜を削らずに視力を矯正できる点です。レーシックのように角膜の形を変える治療と異なり、眼内にレンズを入れてピントを調整するため、角膜への直接的なダメージを避けられます。角膜の厚みが十分でない人でも選択肢になることがあるのは、この仕組みによるものです。
また、角膜を削らないことで、ドライアイなどの角膜由来のトラブルが起こりにくいと感じる人もいます。目の構造を大きく変えずに視力を補正できる点は、安心感につながる要素といえるでしょう。
強い近視でも安定した視力が期待できる
ICLは中等度から強度の近視にも対応しやすく、視力の出方が安定しやすいとされています。強い近視の場合、角膜を大きく削る治療では限界が出ることがありますが、ICLではその制約を受けにくい点が特徴。
視力の戻りや見え方の質についても、度数の強さに左右されにくい傾向があります。長年強い近視に悩んできた人にとって、裸眼で安定した視界を得られる可能性があることは、大きなメリットと感じられるでしょう。
コンタクトレンズやメガネから解放される
ICLを受けることで、日常的にコンタクトレンズやメガネに頼らない生活を実現できます。毎日の装着やケアが不要になり、外出時やスポーツ、旅行の際にも視力を気にせず行動しやすくなるでしょう。
また、コンタクトレンズによる乾燥感や異物感に悩んでいた人にとっては、装用ストレスから解放される点も魅力です。視力矯正の手段が生活の負担になっていた場合、ICLによって生活の質が向上したと感じるケースも少なくありません。
ICLが向いている人・向いていない人
ICLは多くの人にとって有効な視力矯正手段ですが、誰にでも適しているとは限りません。目の状態や近視の度合いだけでなく、治療に対する考え方や生活スタイルによって向き・不向きが分かれます。メリットだけで判断すると、後から違和感を覚えることもあります。
ここでは、ICLが向いているケースと、慎重に判断したほうがよいケースを整理します。自分がどちらに近いのかを考えながら読むことで、選択のズレを防ぎやすくなるでしょう。
レーシックが難しい人はICLに向いている
角膜が薄い、近視が強いなどの理由でレーシックが適応外となる人にとって、ICLは有力な選択肢になります。角膜を削らずに視力を矯正できるため、角膜の条件に左右されにくい点が特徴。これまで視力矯正手術を諦めていた人でも、ICLなら可能性が広がります。
また、不可逆的な治療に不安を感じる人にとって、将来的にレンズを取り出せる可能性がある点も安心材料になります。目への負担を抑えつつ、視力改善を目指したい人には向いている治療といえるでしょう。
軽度の近視がある人は慎重に判断を
軽度の近視の場合、ICLのメリットが十分に活かせないケースもあります。そのため、眼鏡やコンタクトレンズで大きな不自由を感じていないのであれば、ICLのメリットを感じにくいかもしれません。
また、軽度近視では他の視力矯正方法が選択肢になることも多く、ICLでなければならない理由が明確でない場合もあります。無理に手術を選ぶ必要はなく、自分にとっての納得感を大切にしてください。
ICLのデメリットに関するよくある質問
ICLについて調べていると、「失明の心配はあるのか」「視力は長く安定するのか」など、不安や疑問が次々に浮かびやすくなります。デメリットを理解しようとするほど、細かい点が気になり、判断に迷うこともあるでしょう。
ここでは、ICLのデメリットに関して特に多く寄せられる質問を取り上げ、考え方の整理を行います。疑問を一つずつ解消していくことで、不安をあおらずに落ち着いて検討しやすくなるはずです。
ICL手術で失明する可能性はあるのか
ICL手術で失明に至るケースは極めてまれです。現在の医療環境では、手術器具や衛生管理、術後のフォロー体制が整っており、重篤な合併症が起こる確率は低く抑えられています。
ただし、リスクが「ゼロ」になるわけではありません。感染症や強い炎症などが重なった場合、視力に大きな影響が出る可能性は理論上存在します。重要なのは、過度に恐れることではなく、どのようなリスクが考えられるのかを現実的に理解したうえで判断することです。
ICLの視力は長期間安定するのか
ICLで得られた視力は、長期間安定しやすいとされています。角膜の形を変える治療ではないため、近視が戻りにくい点は特徴の一つです。
ただし、加齢による視力変化まで防げるわけではありません。将来的に老眼が進行したり、目の状態が変化したりすることで、見え方に変化を感じる可能性はあります。ICLは「一生何も変わらない視力」を保証するものではなく、長期的な視力の変化も含めて考えるとよいでしょう。

ICLとレーシックはどちらを選ぶべきか
ICLとレーシックのどちらがよいかは、一概に決められるものではありません。目の状態、近視の度数、角膜の厚み、リスクの許容度などによって適した治療は変わります。
角膜を削ることに抵抗がある人や、強度近視の人にはICLが向く場合が多く、その逆であればレーシックが適している傾向があります。重要なのは「どちらが優れているか」ではなく、「自分にとってどちらが合っているか」という視点で考えることです。

まとめ:ICLは特徴と注意点を理解した上で検討しましょう
ICLは、角膜を削らずに視力を矯正できる点や、強い近視にも対応しやすい点など、多くのメリットを持つ治療です。一方で、眼内にレンズを入れる手術である以上、感染症や将来的な合併症、見え方の変化、費用負担といったデメリットも存在します。これらを知らずに選ぶと、術後にギャップを感じやすくなります。
大切なのは、「ICLが良いか悪いか」で判断するのではなく、自分の目の状態や生活スタイル、リスクの受け止め方に合っているかを見極めること。仕組みや流れ、後悔しやすいポイントまで理解したうえで検討すれば、納得感のある選択につながりやすくなります。
メリットと注意点の両方を把握し、冷静に判断することが、ICLを検討するうえで最も重要なポイントといえるでしょう。







