基本の話

後天性眼瞼下垂の症状「老人性眼瞼下垂」

2020.3.30 記事内容を修正・更新しました。


老人性眼瞼下垂って?

「老人性眼瞼下垂(ろうじんせいがんけんかすい)」は、「後天性(こうてんせい)眼瞼下垂」のなかではよくみられる眼瞼下垂症の病態の一つで、加齢と共に上まぶたの皮膚がたるんでしまい垂れ下がり、まぶたが開きにくくなり、上方の視野が制限されてしまう症状が出現します。

 

コンタクトレンズの装着や外傷が原因でない場合に該当しますが、その原因はやはりまぶたの機能と関係しています。

 

ほとんどの場合、まぶたを上げる際に大切な役割を担う「瞼板(けんばん)」につながる「挙筋腱膜(きょきんけんまく)」という薄くて堅い膜に何らかの障害が発生してゆるんでしまって起きることが多いです。

 

これは腱膜性眼瞼下垂と呼ばれますが、まぶたを上げる挙筋機能は失われておらず、眼球運動も特に問題がありません。

 

(腱膜性眼瞼下垂症については、こちらの眼瞼下垂症ブログ記事をご参照ください。)

 

老人性眼瞼下垂の場合、さらに加齢による経年変化でまぶたの皮膚がたるむ「眼瞼皮膚弛緩症(がんけんひふしかんしょう)」も、多くの方が併発しています。

 

症状には左右差が生じることがありますが、両方の目に現れる両側性がほとんどです。

 

また、尾毛下垂とも呼ばれますので、詳しくは、別の眼瞼下垂症ブログ記事にて説明させて頂いておりますので参照ください。


老人性眼瞼下垂になったら

額(おでこ)の筋肉を使ってまぶたを上げれば、視界の制限にも対処できる程度の軽傷の場合は特に治療の必要はありません。

 

ただ、額の筋肉を上げて目を大きく開こうとするとき、後頭部から頭の上を通って眉毛にまで至る後頭前頭筋(こうとうぜんとうきん)が収縮します。

 

こうした状況が持続し、緊張して凝ったようになると血流の悪化に結びついて、頭痛や肩こりの原因ともなります。こうしたメカニズムは(5)なぜ肩こりや頭痛になるの? をご参照ください。

 

一方で老人性眼瞼下垂が重症になるとまつ毛を内側に押し込んで、いわゆる「逆さまつ毛」になり眼球を傷つけるケースも生じます。もちろん、視野が制限されて生活に支障をきたす場合は治療が必要です。

 

老人性眼瞼下垂の治療は、まぶたに関わる筋肉への処置は行わず、たるんだ皮膚を切除することで視野が確保できます。

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