眼瞼下垂の基礎知識

眼瞼下垂症手術のこぼれ話 その1

浜松市東区イオンモール市野の高田眼科外観
髙田 尚忠

先日、いつものように眼瞼下垂の相談に患者様がやってきました。

左眼の瞼が3日前から急に下がり始めたとの訴えでした。

診察をしてみると、眼瞼皮膚炎、麦粒腫(ものもらい)などの急性疾患でもありません。

経験上、眼瞼下垂症は急激に発症することはありません。本人も気付かないうちに、段々と下がってくるのが一般的です。

手術に踏み切るか思案しながら、診察を続けていると・・・

「2週間前に、目の周りに美容外科でヒアルロン酸の注入を・・・・ そして、額にボトックス注射を行った。」と本人。

ボツリヌス菌の毒素は筋肉(正確には神経と筋肉の接合部)に作用し2,3ヶ月麻痺をさせる作用を持ちます。

ボトックスとは、そのボツリヌス菌の毒素を医療用に精製したものです。一般的には、美容外科で額や目尻の皺をとるのに使われます。ちなみに、汗を抑える作用もあるので、脇に注射してワキガの治療に使用することもあります。

ボトックスは、注射すると、概ね10日前後ぐらいから、作用が始まります。
なるほど、答えが見つかりました。

患者様には、「おそらく、額に注射したボトックスが、瞼にまで浸透してきて、眼瞼挙筋に麻痺を引き起こし、眼瞼下垂症を引き起こしたので、手術は必要ない、3ヶ月待って下さい。それで治ります。」とお伝えしました。

沢山の患者様を診察していると、予期せぬことがあるもんですね。

目に関する悩みで困ったら、まずは専門医に相談してみてください。

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このブログの執筆者
髙田 尚忠
髙田 尚忠
Dr.
浜松市の高田眼科を拠点に、眼瞼下垂症を中心としたまぶたの診療・手術を専門に行っています。 「見え方(視機能)」と「日常の快適さ」を回復することを第一に、診察では原因(加齢・コンタクト・体質・既往手術など)を丁寧に整理し、必要な治療を分かりやすく説明することを心がけています。 このブログでは、眼瞼下垂の症状、治療選択、術後経過で不安になりやすいポイントなどを、専門医の立場からできるだけ具体的に発信しています。
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