まぶたのしこり「霰粒腫」:自然治癒?手術?当院の専門治療で徹底解説
まぶたに硬いしこりを見つけたら、それは「霰粒腫」かもしれません。
霰粒腫は、まぶたのマイボーム腺という油分を分泌する腺が詰まってできる良性の腫瘍です。
霰粒腫とは?
まぶたには、涙や油分を分泌するための複数の腺が存在します。結果として、目の表面はいつも涙で覆われています。涙が乾燥しないように、涙液の表面は油分で覆うわけです。
この油分はまぶたの上下にあるこの「マイボーム腺」から分泌され、涙の蒸発を防ぐだけでなく、眼球がスムーズに動くよう潤滑液としての役割も果たしています。
そして、これらのマイボーム腺の一つが詰まると、腺内に液体が溜まっていきます。これは比較的ゆっくりと成長し、まぶたの内側または外側に見えることがあります。に肉芽腫(しこり)ができるのが霰粒腫です。
つまり、霰粒腫は、まぶたの腺が閉塞し、その結果生じる大小様々な硬いしこりを指します。
原因
霰粒腫は、マイボーム腺の出口が何らかの原因で塞がれることで発生します。主な原因として、以下のものが挙げられます。
- 目の疲れ:目の酷使は、マイボーム腺の分泌機能を低下させ、詰まりやすくします。
- メイク落とし:メイクがきちんと落とせていないと、マイボーム腺の出口にメイク汚れが詰まってしまう可能性があります。
- 乾燥:乾燥は、涙の分泌量を減少させ、マイボーム腺の油分が固くなりやすくなります。
- 脂質異常症:血液中の脂質が高いと、マイボーム腺の分泌物も粘稠になり、詰まりやすくなります。
- ストレス:ストレスは、ホルモンバランスを乱し、マイボーム腺の分泌機能に影響を与える可能性があります。
症状
霰粒腫の一般的な症状には、まぶたの腫れ、赤み、痛み、まぶたのしこりの感じなどがあります。
また、霰粒腫が特に大きい場合や位置が不適切な場合、それが視力に影響を及ぼすこともあります。
霰粒腫の主な症状は以下の通りです。
- まぶたの腫れ
- 赤み
- 痛み
- まぶたのしこりの感じ
- 視力障害(大きな場合や位置が悪い場合)
治療法
霰粒腫の治療は、その大きさ、位置、症状によって異なります。小さくて無症状の霰粒腫は、しばしば特別な治療を必要とせず、自然に消失することがあります。
しかし、大きな霰粒腫、または細菌に感染、化膿して症状を引き起こす霰粒腫は、温庵(瞼を温めること)、抗生剤の軟膏や点眼薬、または手術による摘出が必要となることがあります。
高齢の方の場合には、まぶたのゴロゴロやしこりが悪性腫瘍という場合もある上に、どのような治療法が最適かを判断するため、霰粒腫の疑いがある場合は眼科医に相談することが重要です。
自然治癒
小さな霰粒腫は、自然治癒することもあります。温庵(瞼を温めること)は、血行を促進し、自然治癒を促す効果があります。
治療法
自然治癒が見込めない場合や、以下の症状がある場合は、適切な治療が必要です。
- 大きな霰粒腫
- 炎症が強い
- 視力障害を引き起こしている
治療法としては、以下のものがあります。
- 抗生剤の軟膏や点眼薬:細菌感染による炎症を抑えます。
- ステロイド軟膏:炎症を抑えます。
- ステロイド注射:直接、ステロイドを病変に注入することで、強力に炎症を抑えます。
- 手術による摘出:根本的な解決を目指します。
霰粒腫は、点眼で最終的には治るのですが、時間がかかる場合には、半年近く経っても残っている場合もあります。
霰粒腫は、痛みや腫れのある急性期においては、薬物療法をお勧めしておりますが、痛みがなくなりシコリの状態になった慢性期になると、長期化します。
早く治すのであれば、手術を行った方が良いと考えます。
高田眼科では、積極的に霰粒腫の手術を行なっております!
当院の手術による摘出手術のメリット
※皮膚からのアプローチになる場合もありますが、その場合にも、傷が出来るだけ残らないように最小の切開で済むように気をつけて行います。
霰粒腫切開の手順
- 麻酔: 手術部位に局所麻酔を行います。これにより手術中の痛みを抑えます。
- 切開: 基本的に、まぶたを裏返し、結膜側から霰粒腫をアクセスします。このアプローチは、皮膚表面に傷跡を残さないため好まれます。霰粒腫を切開し、内容物を摘出します。瞼板側からのアプローチは、特に霰粒腫が瞼板から生じている場合に適しています。
- 摘出: 霰粒腫の内容物や腫瘍を慎重に摘出します。瞼板側からの摘出の場合、根治を目的として瞼板側に穴を開けることがあります。
- 縫合: 皮膚側から行った場合には、必要に応じて、切開部位を縫合します。
- 術後の点眼:手術後1週間程度、ステイロイドと抗生剤の点眼を行っていただきます。
手術後は、一時的な腫れや出血が生じる場合がありますが、通常は数日で収まります。
手術のリスクには、出血、感染、霰粒腫の再発などが含まれますが、これらは一般的にはまれです。
手術当日はシャワー程度で、翌日からは入浴することができます。
また、手術後1週間ぐらいからコンタクトレンズの使用が可能です。
霰粒腫かな?と思ったら
霰粒腫は、放置すると症状が悪化する可能性があります。まぶたに違和感を感じたら、早めに眼科医に相談しましょう。
浜松市で、霰粒腫の手術なら当院へ
当院は、霰粒腫の専門治療に力を入れています。経験豊富な眼科医が、患者様の症状に合わせた最適な治療法をご提案します。手術について不安な点や疑問点があれば、お気軽にご相談ください。
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霰粒腫の治療
霰粒腫の治療は、その大きさ、位置、症状によって異なります。小さくて無症状の霰粒腫は、しばしば特別な治療を必要とせず、自然に消失することがあります。
しかし、大きな霰粒腫、または細菌に感染、化膿して症状を引き起こす霰粒腫は、温庵(瞼を温めること)、抗生剤の軟膏や点眼薬、または手術による摘出が必要となることがあります。
高齢の方の場合には、まぶたのゴロゴロやしこりが悪性腫瘍という場合もある上に、どのような治療法が最適かを判断するため、霰粒腫の疑いがある場合は眼科医に相談することが重要です。
当院へのアクセス
〒435-0052 浜松市東区天王町字諏訪1981-3 イオンモール浜松市野1F