高田院長の眼瞼下垂症ブログ

眼瞼下垂症手術のこぼれ話(左右差を少なくするためのコツ)

眼瞼下垂症手術の行う際にポイントとなることとして、左右差を合わせることが意外に難しいことです。
しかも、両眼同時手術ではなく、基本的に片眼ずつ手術を行うこととをしている小生は、特に神経を使っております。
両眼同時手術であれば、その場で、修正をすることが出来ますが、片眼手術の場合、それが許されないからです。

実は、heringの法則(hering効果)という眼瞼の生理的反応があり、眼瞼下垂手術を行う医師にとっては常識となっております。
これは、片方の眼瞼下垂を修正すると、反対側の眼瞼が下がる(眼瞼下垂が悪化する)という現象のことです。

左右を合わせるためには、これを常に頭の片隅に置いた上で、手術を行っていかなければなりません。
それゆえ、先ず、術前に、下垂の程度が大きい方から手術を行い、さらに、修正に当たっては、ほんの少しだけ過矯正にします。
このほんの少しだけというのが難しいのですが、ほんの少しだけです。

この下準備がきちんと出来ていれば、次の反対側の眼の手術を行った際に、heringの法則に従って、自然と眼瞼の高さが合います。(先に行った眼の過矯正さが、反対の眼の修正をすると、heringの法則により打ち消されるわけです。)

ほんの少しだけの過矯正というのは、反対眼の手術を行った際に起こるであろうheringの法則での下がりを中和するだけの量となります。あえて数字で上げるとするなら、多くて10%程度の過矯正を目安としています。

この力加減というのは、非常にアナログなことですので、日々の研鑽を積みながら、精度を上げていく。
これが外科医としての醍醐味だと思っております。

静岡県にお越しの方は「高田眼科」
愛知県にお越しの方は「ひとみ眼科」