診断の話

[先天性眼瞼下垂]の症状「眼瞼裂狭小症候群」

2020.3.31 記事内容を修正・更新


眼瞼裂狭小症候群って?

「眼瞼裂狭小症候群(がんけんれつきょうしょうしょうこうぐん)」は、「瞼裂狭小症候群」などともいわれる「先天性眼瞼下垂(せんてんせいがんけんかすい)」のひとつで、まぶたを上げる筋肉に何らかの異常があると考えられます。

「眼瞼裂(がんけんれつ)」とは上まぶたと下まぶたの裂け目の部分を指しますが、この症状は、その横や縦の長さ、またはその両方が縮小して狭くなっています。

 

そのため、左目と右目の目頭の間隔が異常に離れたように見えるのが特徴です。

 

眼瞼下垂は、両方の目に症状が出る「両眼性(りょうがんせい)」として現れ、目の開きが少なくなりますが、左右で差が出る場合もあります。

 

また、目頭の部分を覆う上まぶたのひだである「蒙古襞(もうこひだ)」がみられることがあります。このひだは、日本人(黄色人種)に多く、一般的に西洋人にはありません。

 

この疾患に伴う成長障害や知能障害は認められません。

2015年7月、厚生労働省が新たに「難病医療費助成制度」に指定した「ヤング・シンプソン症候群」にも、この眼瞼裂狭小症候群の症状がみられます。


治療について

眼瞼裂狭小症候群は、眼瞼裂の状態から目を大きく開けることが難しいため、見えづらさを補う目的で眉を持ち上げたり、アゴを上げたりする癖「チンアップ」がつくこともあり、片方の目が正しい方向を向いているのに、もう片方の目がズレて向いている「斜視」や、視覚情報が伝わる経路上に支障があることで視力が弱まった「弱視」を伴うケースがみられます。

 

したがって、それぞれの症状に応じた治療が求められます。

 

さらに、本人が他人と比べて異なる状態にあることを自覚することによる心理状況などを考えて、早期の治療をすすめる医師もいますので、精密検査や遺伝子レベル・染色体レベルの検査を行い、疾患の状況を踏まえ、よくお考えのうえ治療にあたってください。

優性遺伝の疾患で、両親のどちらか、あるいは両方に眼瞼裂狭小症候群の遺伝子が認められるケースが大半です。ただ、両親のどちらにも瞼裂狭小症候群の遺伝子がないのに、その子供に症状が現れる場合もあって、優性遺伝だけを原因とすることができないのが現状です。

眼瞼裂狭小症候群の治療法は、やはり手術が一般的ですが。先に述べたように視力にとっての悪影響を考慮すると、重症のケースでは、なるべく早期の手術がベストな場合もあります。

 

症状によってですが、手術は、思春期に向かって成長するに従って複数行う場合もあります。

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